Phalaenopsis (ページ17)

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16輪ページ17

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貝殻をいっぱい集めたジョンハンさんが、いつの間にかどこからか持ってきた瓶にいっぱい詰めたものを私に差し出した

「はい、Aにあげる」

『私に？？』

「そう。ちゃんと飾ってね？」

『……ありがと』

「やー、ちゃんとタメ口できるじゃん！」

私が言葉を崩して話すのが余程嬉しいのかニコニコしてるジョンハンさん

『私、海入る！』

海を見ていたら足だけでも浸かりたくなって、履いていた靴も靴下も脱いで裸足になった

「え、じゃ、俺もいく！」

ジョンハンさんも脱いで、パンツの裾を曲げて走ってくる

準備ができて、2人で目を合わして笑い合って波打ち際までかけていく

ドラマみたいなシチュエーションだけど、妙に心地よい

足を海水につけてチャプチャプしてると、やっぱり天使は悪魔になった

「Aーーーー！！！！」

名前を呼ばれて振り返ると

パシャーーンと海水をかけられる

『え、ちょっと！！やめッ、パシャーーン」

更にかけたよね？この人

『えーーい、やったな！！！ユン・ジョンハン！！』

私も負けじとやり返す

「アンデー！！！Aーーー」

気づいたときには2人ともびしょ濡れで、お互いを指差して笑い合った

ひたすら水遊びした私たちは服も髪もびしょ濡れだった

「あーちんちゃ、どうしようか？」

『このままじゃ、風邪ひくね』

「……………………」

無言で考え込むジョンハンさん

『……どうしたの？』

「………とりあえず、何もしないからあそこよる？」

指さされたのは海沿いにそびえ建つカラフルなネオンの建物だった

『…………誰かに見られたらまずくない？』

「大丈夫だろ。このままじゃ帰るに帰れないし

とりあえずシャワー浴びて、服乾かそ」

『……………うん』

私達は、カラフルなネオンの建物に魔物を倒しに行くような気持ちで入って行った

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