俺の苦手な風俗嬢の女【龍宮寺堅】

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届いたクリームソーダはシュワシュワと気泡がグラスの中に飛び交い、大きめな氷と所々にある桜が本当に綺麗だった



思わず俺はそのクリームソーダに見惚れてしまう
はっと前を見るとさくらは頬ずえを着いて俺を見ていた




龍宮寺「…な、なんだよ」



ガキっぽいとか思ってんだろどうせ


さくらはコーヒーのカップに口をつける
少し飲んだらカップを置いて今度はシフォンケーキをフォークで切り取った



『この店ね。昔正道さんとアンタのママと3人で来たんだ』



！…え、俺のかーちゃんと…？

確かに周りを見ると少しばかり年季が入ってるように見えるがそれでも店内は綺麗にされていた


『もう10年くらいになるのか、あの人が夜逃げして店を出てったのも

本当に綺麗な人だった』







大人はずるい。
大人はあの時ああだったって言う記憶があるから


俺が小さい時の記憶は覚えてないから



だから、俺の母ちゃんのことを知ってるさくらも
さくらの新人の頃を知ってる正道さんも
さくらにこんな顔をさせる俺の母ちゃんも



みんなみんな、大人はずるい。






氷がカランと音を立てた







俺はずっと気になってたことを今聞いてみることにした



本当はこの世界、この業界でこういうのは良くないんだけど…














龍宮寺「あのさ、」


『んー？』
















俺は勇気出して聞いてみた



















龍宮寺「さくらの本当の名前って、なに？」

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