好きと嫌いは紙一重なのか？9【跡部景吾】

408話 ページ30

「できた…けどまだ来てないか」


「うっひょー！こんなの前から読んでだの！？やばっ！これで跡部の方が頭いいとか、信じられない…」


相変わらず朱音の声だけが異常に響く。2人の呆れ顔が見えそうだ…



「おっ、いい匂い！こりゃできたな！？」


…だいぶ距離あるんですけどね…しかも部屋中からこれですか…どれだけ鼻がいいのだろう…




「おいしそー！何これ！？」


「それは肉じゃかだよ」


「肉…じゃが？」


「煮込み料理って言ったらいいのかな？食べたら方が早いと思うけど」


「そうだね！いただき…おっと手を洗って…」


朱音もその辺は律儀なんだな…


「それじゃ、皆さん揃って！いただきまーす！」


相変わらずたくさん食べる朱音。太らないのが不思議だけど、普段はこんなにも食べてないのもあるかもしれない。



「庶民の食事も悪くねえな。今度から作らせるか」


跡部君…まさか和食は食べたことないとか？うちにいたときは少なかったけぢ和食出したはず…まさかあれが初めてだったりするのかな…


「鮭がめっちゃ美味しい！」


「鮭のホイル焼きだよ。手軽で結構簡単」


「レシピ教えて！これは食べないと損…！」



気に入ってもらえて何よりである。


「A。もっとご飯をくれ」


「おかわりですか？結構入れたんだけどなあ…まだ食べるんですか…？」


「Aの料理が美味しいからだ」


そんなことをサラッと言ってしまうからこっちが恥ずかしくなる。



「俺も貰ってええか？」


「A、私も！」


「朱音も…？皆、食べ過ぎじゃない…？」




結構作ったのにな…私なんてご飯はお茶碗1杯で十分なのに…皆が食べ過ぎてるだけだよね…？

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