404話 ページ26
「いらっしゃいま…おや、先程いらっしゃった…」
「そうです。先程は冷やかしだけですみません」
「いえいえ。そんなことは…おや?いらっしゃったのですね」
影の薄さは健在。どうやら気づかれていたのは忍足君の方だったらしい。
「…!もしや、モデルをしていたお方では!?ほら、この雑誌の!ファンなんです!そういえば一緒に写っている女性も先程来店された方とそっくりではありませんか…!」
最近は雑誌にも出てないし、いい加減落ち着いただろう…と思ったら意外と知られていたらしい…それにメイクしてるしね…こうなったら隠しきれそうにもない。
「まあ、そうです…」
「色紙用意してるんで、是非!」
「書いたことないので適当でいいですか?」
「ええ、構いません!」
芸名なんだっけな…と必死に思い出して書く。…うん。有名人が書くようなサインらしくはないけど…
「店内に飾ってもいいですか!?」
「ええ、どうぞ…」
「感謝します!」
喜んでもらえてるなら何よりである。
「さあ、今日はお礼にサービス致します!何を購入されますか?」
言い忘れていたが、ここは初めに来た宝石店である。忍足君が心配した理由はそれである。
「ちょっと…友達にプレゼントを」
彼氏とは流石に言えなかったのでそう言う。
「なるほど…希望の石とかありますか?」
「いえ、決まらなくて」
「でしたら誕生石は如何ですか?」
誕生石か…石ばかり調べててそのことを忘れていた。
「それでお願いします。誕生日は10月ですので…トルマリンとかオパールですか?」
「詳しいですね。その人に合う色とかあります?」
「青とか水色?」
「でしたら、お高いですがパライバトルマリンがおすすめですね。こういうものです」
持ってくるのが早いな…けど、パライバトルマリンって高品質なものだと何百万もするんだよね…
「…なあ、本当にお金大丈夫なんか?」
「そこそこの宝石買えるくらいには稼ぎました」
「バイトでもしたんか?せやけど、それは跡部が許さんやろ」
「ネットですよ。ブログ書いて広告つけたりしてこっそり稼いだんです。他にもアンケートとかクラウドソーシングとか…色々やってたら数ヶ月で結構貯まりました」
「よく分からんけど凄いわ…」
私もこれだけ稼げるとは思ってなかったけどね。
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葉月(プロフ) - renonさん» ありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年7月21日 0時) (レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
renon(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください! (2019年7月20日 0時) (レス) id: 9f2ab82c2e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 凪津さん» その通りです。脱字してましたので修正しました。ありがとうございますm(_ _)m (2019年5月20日 23時) (レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
凪津(プロフ) - プリザーブドフラワーですかね、、? (2019年5月20日 16時) (レス) id: 4dbbb91fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時:2019年5月11日 0時