382話 ページ3
*Aside*
「失礼します…」
病室に入ると未だに眠っている朱音。今にも起きそうなんじゃないかと思えてしまうけど起きる気配はない。
「ごめんね、巻き込んで…」
そう言うけど勿論返事はない。お前は悪くない、と跡部君が言いたげな顔をしていたけど分かってますよ、という意味で笑ったら伝わったらしい。何も言わなかった。
「戻ったで……なんや自分ら来とったんか」
「忍足君？」
戻った？ってことはその前からいたってこと？…にしても変な言い方だな。朱音以外は誰もいなかったはずなのに。
「自分ら、リンゴと花持ってきてくれたんか？」
「…リンゴ？」
見ると、机の上にはリンゴが数個と紫色の花が置かれていた。持ってきた覚えはないんだけどな…
「知らんなら、俺がおらん間に誰か見舞いにでも来たんやろな」
見舞いに来る人と言えば友達、親戚などが挙げられるが…朱音に友達と言える友達は日本にはいない。イギリスでも親密な仲と言える友達はいなかったからわざわざ日本に来るわけがない。そもそも社交辞令だったかもしれないから友達なのかもいまいち分からない。
親戚なら名前くらい残していきそうだが、名前の1つもない。しかもお見舞いに渡す花にして変な気がするんだけどな…
「なんや、名前もないんか。お礼できんやないか」
「…カンパニュラ？」
この花は多分カンパニュラだと思う。それが分かれば尚更おかしな気がする。健康とかの花言葉とはかけ離れているし…知らないで送ったのかもしれないけど…
「…カンパニュラ？」
「日本では釣鐘草とか風鈴草とか呼ばれてますね。それのはずなんですが…」
カンパニュラの花言葉は誠実、感謝…悪くはないけど病気の人に送るものとはちょっと違う。…いや、待って。
「リンゴ…リンゴの花言葉は確か…」
それを思い出して誰か分かった。そういえばカンパニュラにはこういう花言葉もあったか。
「誰か分かりましたよ」
「分かったんか？」
「誰だ？」
2人とも気づいていないらしい。まあ、そうか。女子じゃないからそこまで花言葉に詳しいわけじゃないし、知ってても誰もが1つの花にいくつもある花言葉全てを覚えているわけじゃないんだし。私もその内の1人だけど、一応覚えていた。
「九条さんですよ」
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葉月(プロフ) - renonさん» ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年7月21日 0時) (
レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
renon(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！大変だと思いますが頑張ってください！ (2019年7月20日 0時) (レス) id: 9f2ab82c2e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 凪津さん» その通りです。脱字してましたので修正しました。ありがとうございますm(_ _)m (2019年5月20日 23時) (レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
凪津(プロフ) - プリザーブドフラワーですかね、、？ (2019年5月20日 16時) (レス) id: 4dbbb91fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時：2019年5月11日 0時
