380話 ページ1
「…何でも構いませんから…」
「めっちゃきついと思うよ?いいの?」
「構いません」
そういえば、最初から律儀に敬語でさ…まあ、被害者相手だから正しいんだろうけど。まったく律儀なことで…
「よし。じゃあ友達になって!」
「…え?」
拍子抜けしたような顔。そりゃそうか。
「それが…罰?」
「そうだよ。どこが罰?って思ったでしょ。でも、貴方ににとっては自分が危害を加えた被害者と一緒に行動…最悪、一生その罪に苛まれるかもよ?」
そう言った後に、苛まれるってこんな意味だっけと思う。…そう…だよね?相変わらずバカだな…私…
「そういう意味での、罰…」
「そう。社会的制裁…ってのはもう済んでるでしょ。だから貴方の心に罪を与える…的な?あと肉体的にもそうかな?私の勉強とか遊びとかに付き合わされることだろうし。これが私が貴方に与えることのできる最大の罰。嫌ならやめてもらっていいけど」
「……分かりました」
「あ、本当にいいんだ」
やっぱり以前の九条では考えられない行動だ。人が変わってる。さて…
「…友達できた〜!」
「えっ」
明らかにどういうこと?というような顔だ。無理もない。
「いやあ、私って友達と言える友達ってAくらいなんだよねえ…このお嬢様らしからぬウザい性格が災いしてねえ…」
「…そういえば私もそうだったかもしれません」
「あーやっぱりあそこまで完璧だと手届きにくかったもんね。後、敬語抜き!」
「…ですが」
心配しているのはおおよそ察しがつく。周りの目だろう。
「周りの目とか、苗字でも変えちゃったら分からなくなるでしょ。それに、被害者が許してるんだから周りがどうこう言うのってあり得ないし、言ってきたら言い返せばいいんだし。それにそのうち忘れられるだろうし、今の見た目だったら気づきにくいでしょ」
「…そっか。頼もしすぎるよ」
そう言って九条は笑う。…けど。
「その不安そうな顔で言われてもねえ…」
そう言って2人で笑った。なんか物凄く新鮮な感覚だった。
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葉月(プロフ) - renonさん» ありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年7月21日 0時) (レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
renon(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください! (2019年7月20日 0時) (レス) id: 9f2ab82c2e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 凪津さん» その通りです。脱字してましたので修正しました。ありがとうございますm(_ _)m (2019年5月20日 23時) (レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
凪津(プロフ) - プリザーブドフラワーですかね、、? (2019年5月20日 16時) (レス) id: 4dbbb91fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時:2019年5月11日 0時