331話 ページ2
気がつけばぐっすり寝てて起きたら次の日。12時間は寝ていたらしい。
これも薬の影響らしいけど…何の薬なのか…まさか、結構危険な薬を飲まされてた…?毒を盛るみたいな感じで…体は快調とは言えないけど、そこまで異常は感じられないんだよね。
「…よし。検査結果はほとんど異常なしか。肺炎の影響で少しだけ悪いけど、風邪みたいな感じで大したことないし、それを除いたら問題なし。肺炎も9割くらいは治ってきてるんじゃないかな」
精密検査をさせられたけど、特に重症という訳ではないようだ。この調子なら数日で退院して始業式には…間に合うだろうか。
「そろそろ時間か…テレビつけるね」
何でここで?と思った矢先、病室の扉が開く。それと同時にテレビがついて…
「佐藤、元気か?」
『本日、跡部財閥から社長の孫にあたる跡部景吾さんの婚約者についての記者会見を開くとの情報が入りました』
「はあああああああああ!?」
…ドア開けて入ってきて挨拶して驚いて叫んでテレビに駆け寄るという忙しい皆様。
「ど、ど、ど、どういうことだよ!?はあ!?婚約者!?」
「宍戸さん、落ちちゅ…落ちてつ…」
「鳳が落ち着きなよ。噛みすぎでしょ」
『記者会見は明日とのことで…』
「明日だと!?聞いてねえぞ!どういうことだよ!…一昨日言ってたあいつの言葉と行動は嘘か?…いやでも、命張るか?」
「ま、まあまあ落ち着いて…ここ病院だから…まあ、この部屋は防音対策はしてるけどさ…」
「先生は知ってたんですか?」
テレビをつけたタイミングといい、昨日の意味深な発言といい…何か知ってるよね…?
「まあね。一応、これでも金持ちの端くれだからね」
…十分お金持ちだと思うんですが。
「そう心配することはないと思うよ。多分」
「多分かよ…」
「だって、これ貰ってるし」
手渡されたのはやけに綺麗で高級そうな手紙。これって…まさか…あの時と同じで…
「記者会見への招待状、みたいなものだろうね」
…いや、何で呼ばれるし。
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作者名:葉月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時:2019年3月10日 23時