321話 ページ42
「…そうか。忍足、空野から伝言とかねえか？」
『伝言…やないけど、ダイニングメッセージ的なもんならあるで。『くすり2 1白粉』これって薬は2種類あって1つは白い粉ってことやろ？』
「待て。白い粉と言ったか？」
『せやけど』
1つ思い当たる話がある。もしかして…もう飲ませたのか？…いや、ないな。即効性の高い物が原因なのは分かっている。こんなにも早いわけがねえ。それにそこまで早いと疑われる。つまり…弱らせて死なすわけか。
「ちっ…危篤も同然じゃねえか」
『どういうことや？跡部』
「そのままだ。切るぞ」
「坊っちゃま。車の手配をしました」
「ミカエル。Aの処方箋の中に白い薬はあったな？」
「過去の分ではございませんが、本日の予定分でしたらございます」
ちっ、やはりか。このままでは治る見込みはないと判断して薬を追加…おまけに一時的にはなるだろうが、急変だ。何か薬を変えたりしてもおかしくねえ。時間が経てばAの意識は取り戻させるだろう。
「いつ処方だ？」
「本日の昼食後ですので…最短で残り10分ほどかと」
「行くぞ！」
「かしこまりました」
****
「あああああああ、飲むな飲むな！それ絶対ヤバいやつ！」
「君達、いい加減にしたまえ！」
「佐藤！いいから飲むな！」
「飲んじゃダメだC〜」
病院に着けば騒がしい声。…向日達だな。ギリギリか…
「あっ、けーご君だー！」
「は？…跡部？」
…精神状態は予想を遥かに上回っていた。ここまで酷かったのか…俺のせいだな。迷惑ばかりかけて…
「い、いやなんか…意識取り戻したのはいいけどよ…前よりなんか変になってるな…やっぱり」
「だからこの薬を飲んでもらわないといけないんです。そうでなければこのまま悪化していく可能性の方が高く…」
「悪いが、それは飲ますな」
「あ、跡部…まさか、お前…」
「なんで飲んじゃダメなの？これ飲まないとここから出られないんでしょー？」
「頼むから、飲むな」
「ですからねえ…」
止めようとする医者。こいつ、確実に九条側の人間だな。
「…あら？」
そこに1人の女性が現れた。
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葉月(プロフ) - みささん» このような作品ですが、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年1月19日 23時) (
レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 初めまして。もう夢中になって読んでました。続きが楽しみです！ (2019年1月19日 21時) (レス) id: a32759bc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時：2019年1月13日 23時
