283話 ページ4
「うーん。レントゲンとかも喉の方は大丈夫だったし、見た感じもどこも異常はないね。空気は抜けてる感じだけど、ほんの少しなら聞こえるので心因性失声症かな。ストレスとかが原因の病気だけど、思い当たる節はある？」
朝、お医者さんが来てそう言う。跡部君はまだ寝ているけど、兄と思われているのかニコニコして全く気にしていない。夜に来てたんだから、本人確認とかしてないのかな…とりあえず、私は頷く。
「ではそれを解決していこうか。っと、その前に。君はあんなところでどうしていたの？」
恐らく虐待を疑ってだろう。医者からすれば、声が出なくなったのもそれが原因だとすると筋は通る。…だが、全く違うのよね。むしろ仲はいい。
「君が危険になるんだ。ゆっくりでもいいから話してもらいたい」
話せないのは、話してもどうしようもないからね…唯一策があるとすれば前みたいな記憶封印だけど、今回はだいぶ心が抉られてしまったせいで強く心に残って無理なようだ。まあ、でも言わないと両親に疑いの目が行くし…そうだな…
『恐らく友人にやられました』
そう紙に書いて見せた。
「そうか。君の学校は氷帝か…あそこの金持ちなら不可能ではないな。ふむ…それならなかなか訴えるのは難しいだろうな…揉み消されて…っと失礼」
傷つけてしまうとでも思ったのだろうか。それに難しい話で何のことだろうとでも思われたのだろうか。
『気にしないでください。そういうことは大丈夫ですし、理解もしています』
「君、とても賢いな…何年生？」
『高校1年生です』
「…あれ。…いや、本当に申し訳ないです。ひとまず、えーと…本当にすみません。何かの手違いで小児科になっていたようで…とりあえず内科の先生を…」
小児科の先生かよ！っていうか、年齢ちゃんと見てよ、ねえ！？これも影薄いせいで、見た目で判断されたか…通りで口調があれだな…とか思ってたら…
…なんか、これもストレスの原因じゃね？疑惑あるかも…
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葉月(プロフ) - みささん» このような作品ですが、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年1月19日 23時) (
レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 初めまして。もう夢中になって読んでました。続きが楽しみです！ (2019年1月19日 21時) (レス) id: a32759bc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時：2019年1月13日 23時
