305話 ページ26
実は、この家の何ヶ所かにこっそりと盗聴器とICレコーダーを設置してきた。ICレコーダーはボールペンの中に内蔵しているものをバレないように配置。あのジルコニアにも、実は盗聴器と録音機が両方付いている。ジルコニアじゃなくて入れてた箱にだけどね。
ハイテクなことに、トイレにはコンセントがいくつも。目立たないところに差して完了。…と、結構設置できた。現時点で盗聴は犯罪にはならないので大丈夫である。器物損壊も不法侵入もなし。法律的には問題ない。
「どう？取れた？」
私の車の中に待機させておいた執事達だ。盗聴とその録音を頼んでいる。
「問題ないです。どうやら気づいてないようですね」
…賢いはずなのにこうも頭に血が上りやすいのかなんなのか。冷静になれば盗聴器くらいつけたことに気づきそうなものを…
「こちらをお聞きください」
『あの女…庶民のくせして何あの言い方！？私に対する言葉使いではないわ！しかも私の計画の邪魔を…許さないわ…ああ、景吾様…私はどうすれば…』
「…ごめん。今すぐそれ壊していい？」
「お気持ちは分かりますが、ダメですよ！？」
基本的に周りに興味ないの確定。私を庶民と思っていやがる。まあ、執事も車も近くまでは連れてきてなかったし、Aが庶民だし…
しかも何さ、この悲劇のヒロインぶってる人は。これ晒すだけでも充分ヤバくなりそう。…まあ、これだけなら消されそうだけど。
「…これ、ある意味自分で証拠作ってますね。これは相当頭に血が上ってるんじゃないですか？」
「あれだけで…？もっと言ってやっても良かったんだけど」
「お嬢様の身が危うくなるのでおやめください」
さて…でもこれでAから私に標的が向かったわけだ。どこまで安全と言えるかは分からないが、少しは安全になるだろう。
「…よろしかったのですか？あの女性を会社をかけてまで救う必要はあったのですか？」
「…ああ、お母様達がが許可出してたの知ってたのか。
…そうね。今の状況だけで客観的に見たら否定はできないよ。…主観的に見て、私にとって価値があるからだよ。だって私の親友だし。それに、成功すれば将来的に価値が出て必要だったと感じる」
「…？」
まあ、流石に知りませんよね…跡部とAが付き合ってたことなんて。
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葉月(プロフ) - みささん» このような作品ですが、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年1月19日 23時) (
レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 初めまして。もう夢中になって読んでました。続きが楽しみです！ (2019年1月19日 21時) (レス) id: a32759bc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時：2019年1月13日 23時
