280話 ページ1
「うおっと…ん。…ってこれ…ダイヤ？」
歩き出そうとしたところ、何やら踏んでしまう。石にしてはやけに硬いと思っていたら、ダイヤだった。
「そうっぽいなあ。九条さんが落としていったんか？」
「ありえる。ひえー…綺麗だなあ。1
「返さないかんけど…そもそもあのお嬢さんの物とも言い切れんなあ」
「一応こっちから訊いてみるよ。お母さんの方が関係ありそうだし」
なんとなく職業柄でありそう、なんていう気だけで根拠も何もないけど。もしかして…わざと落として「またお会いしましょう」…っていうのも変か。落とす理由ないし。
「…にしても、見つからんなあ。だいぶ時間経っとるやろうし、もしかして移動しとるか？」
「流石にここまで行くとそれもあり得そう。あまり大ごとにはしたくなかったけど…跡部がやっちゃってるし、やるか。…もしもし。あれもうお願い。…はい。ごめんなさい。…はい。もう切る」
「説教か？」
「まあ…急いでもらいたいし、時間ないから即切ったけど。これで警察も本格的に動くでしょ」
「…やることが跡部やな」
「さて…私たちもいい加減見つけないと…」
****
「…ここまでいない！？影薄いの困る！本当！なんで！？」
時刻は22時半頃。23時までに見つけないと私たちが補導の対象になって自分たちで探せなくなる。他にも向日や宍戸とかのテニス部員が協力しているみたいだけど…人手が減ってしまうのは事実だ。
「防犯カメラにさえほとんど写ってないってどういうことやねん…死角に入りすぎやろ」
「こうなったらもうこの辺にはいないか…？ここまで探していないって相当でしょ…！っていうか誘拐されたんじゃない！？未遂じゃなくて今度は実行とか…」
「まあ、ありえん話でもないな。でもここまで影薄くなってて捕まえられるか？」
「ていうことは例のファン関係でもないか…？ストーカーされてたらあれだろうけど、それなら跡部が気づくだろうし…」
「あ、電話…もしもし、どう！？…え、見つかった！？どこで！？…え、今病院…？は、どういうこと！？と、とりあえずそっち行く！迎えお願い！」
「どういうことや？」
「分からない…けど、病院にいるって…とりあえず車すぐ来るから行こう」
A…無事だといいけど…
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葉月(プロフ) - みささん» このような作品ですが、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年1月19日 23時) (
レス) id: f4ed754532 (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 初めまして。もう夢中になって読んでました。続きが楽しみです！ (2019年1月19日 21時) (レス) id: a32759bc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時：2019年1月13日 23時
