好きと嫌いは紙一重なのか？6【跡部景吾】 (ページ21)

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250話ページ21

まあ全国終わったら帰る予定だったし、丁度いいかも…しれないが、予定より早くなったので…

「あれ？眼鏡ない…えええええ？宿題消えた！またあれやり直すの嫌なんだけど！あれれ？もう1つのスマホどこ？うう、どうしよう…」

…朱音がこの有様である。なんでそんなに物失くしてるの！？荷物の管理大丈夫…？

「朱音って眼鏡いるっけ？」

「伊達だよ。変装用にこの前買ったの。忍足君とは違って度付き…だっけ。それじゃないけど…」

「忍足君も伊達眼鏡だよ」

「嘘！？マジで！？え！？なんで分かった！？誰かが話してたの聞いたことないんですけど！」

「うーん…やっぱり度が入ってると大きさが変わって見えたりちょっと歪むっていうか…外した時とやっぱり違うんだよね」

「え？歪むの？なんで大きさ変わるの？眼鏡ってどういう仕組み？」

「中1で似たようなことやったと思うんだけどな…」

「さっぱり分からぬ。眼鏡のことやったっけ…？って、眼鏡！私の眼鏡マジでどこ！？」

探すの下手なのかな…同じところばかり探して…このままじゃ見つかりそうにないんですけど。私荷物終わったし、手伝おうかな。

「ほら、眼鏡や」

「ありがと……うひゃあああああああ！」

どんな悲鳴なの、これ。なんで毎回これなんだか。もう定番すぎて鼻で笑えてくる。

「どんな悲鳴やねん」

同じようなこと考えてた。っていうかいつの間に話聞いていたのだろう…眼鏡見つけるの早くない？

「ほら、スマホも宿題もさっきやってたやろ。そのままやったで」

「うおっ、神様降臨。ありがとうございます」

土下座する朱音。多分朱音視点では今、忍足君がとんでもなく光り輝いているんだろうな…

「ほな、気いつけて帰り。飛行機は準備させたみたいで」

「早！？でも早いことに越したことはないか。行くよ！A！」

「あ、うん。本当に忘れ物ない？一応確認していく」

「私の家なんだから気にしなくていいのに。今すぐいるような大事なものじゃなかったら送ってもらえればいいんだから。…まあ、私は時間かかっちゃうだろうし、いいか。早くしてね」

「はーい」

一応見たけどやっぱりないか。大事なものは絶対入ってるし、大丈夫か。…ん、今なんかガリって音が…よかった。擦っただけで壊れてなさそう。

「あれ…これって…眼鏡？」