LOVE - ホンモノの愛を - 02

.074 ページ25

.


健二郎 Side





健「‥‥おーい、隆二ちゃーん。」


隆「‥‥。」


健「隆二くーん」


隆「‥‥。」





健「返事せい、コラ」


隆「いってぇ！耳引っ張るの反則っしょ！」


健「ボーッとしてる、お前が悪い」






Aちゃんが、家を出てった後

閉まった玄関の扉を、しばらく見つめる隆二の姿



‥‥心なしか、顔がニヤケてほんのり頬が赤い



これが、Aちゃんの力ってやつやな







健「‥‥ぞっこんやな、隆二くんよ」


隆「‥‥俺、告ったんだよね」


健「うん、知ってる」


隆「え！？やっぱあの時、聞いてたの？」






隆二がAちゃんに告白してた時

実は起きてた‥‥っていうか、隆二の声で起きた




すぐに女の子に手を出してた隆二が
震えた声で、Aちゃんに告白してる

それだけで、隆二の気持ちは本物やって
壁越しでも充分伝わってきた



それに反して、Aちゃんの答えは
YESでもNOでもなかった

きっとまだ、心のどこかに
臣ちゃんがいたんやろうな‥‥。







健「恋愛って、難しいんやなぁ」


隆「‥‥他人事じゃん、健ちゃん」


健「いや、俺は隆二が羨ましいなぁ思うで」


隆「え？」


健「ちゃんと気持ち伝えて、真っ直ぐに向き合ってる。イキイキしてるもんな、隆二」






Aちゃんに、隆二

‥‥‥そして、臣ちゃん。



あんまり複雑な関係に、ならへんといいけど。






prrrrr.prrrrr ＿＿






隆「あれ？電話、健ちゃん？」


健「え、俺ちゃうで」


隆「あ、もしかして‥‥‥」







あ、アイツ‥‥携帯忘れて行きよったな






隆「‥‥‥‥‥。」


健「ん？携帯持って固まってどうしてん」


隆「‥‥ねぇ、健ちゃん」


健「え？」






隆「‥‥なんで、Aちゃんの携帯に臣から着信来てんの？」


健「‥‥！！」







ほんっま、何しとんねん。

‥‥‥臣もなんでまた、Aちゃんに電話なんて。






隆二にどうやって、説明すればええんや






.

.075→←.073

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す