LOVE - ホンモノの愛を - 02

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「‥あーもう！時間ギリギリ」







気付けば、全体会議当日



会議用の洋服をクローゼットの中から
必死に探し出して、いつもより薄めの化粧をして。

バタバタしてるうちに、遅刻寸前の時間。







「あのっ、今日会議に参加する神楽A、ですけど」



＿＿＿ 神楽様、お待ちしておりました。三階の会議室Aまでお願いします。



「は、はいっ」






まさか自分が、仕事でこの事務所に来るとは思ってもいなかった。






‥あぁ、事務所の中へと進むにつれて

動悸が、激しくなる





「‥ふぅ、これは仕事。仕事だ」





広臣のことは、忘れよう。

彼は、仕事仲間。そう、仕事だから。




あのことは、忘れなきゃ







健「なにボソボソ呟いとんねん」


「う、うわあ！！」


健「驚きすぎや、アホ(笑)」


「健二郎さん！！‥ち、近すぎ！」






ふっと声のする方を見れば

目の前には健二郎さんの顔面ドアップ




健二郎さんとの距離、10センチほど。

‥うん、近すぎ。近すぎるよね






「‥近すぎ、です」


健「ハハッ(笑)すまんすまん。‥って、なんで事務所おんねん！」


「‥私のお店のイベントの企画で、ご一緒することになりまして」


健「ご一緒？」


「‥登坂さん、と。今日はその全体会議でここに」






登坂さん、と口にすれば

目をまんまるにして驚いてる健二郎さん



‥そりゃそうだよね、昔のこと知ってるし。








ハァ、ダメだ。やっぱり緊張してきた。

今から広臣に会うだなんて、やっぱり無理‥







健「‥今日飯行くで！」


「え！？」


健「19時には会議、さすがに終わるやろ？」


「‥ま、まぁ」


健「奢ったるから、19時なったらここに連絡せぇ」


「‥え、」





健「会議の間は、仕事に集中しつつ飯のことでも考えとき！‥臣のことは、あんま考えるな」


「健二郎さん‥」


健「そんな顔してると、仕事出来へん店長やと思われるで(笑)ほら、はよ行き！」


「い、痛ぁ！！」


健「パワー注入してやっただけや(笑)」





健二郎さんに思いっきり背中叩かれて
息止まりそうになったけど


‥なんか、元気出たかも





会議終わったら、ご飯
会議頑張ったら、ご飯奢り





うん、なんか頑張れそう





「‥ありがとう、健二郎さん」


健「それ俺の連絡先やから、落とすなよ(笑)」


「はーい！」






健二郎さんには、助けられてばっかりだな








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