LOVE - ホンモノの愛を - 02

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「おはようござい‥、」


海斗「A先輩！！店長！！」


「うわあっ、ちょっと海斗！」






隆二さんにお店の近くの
人目につかない路地裏まで送ってもらって

ニヤけた顔を、頑張って元に戻しながらお店に入れば



扉を開けて早々、待ってましたとばかりに
海斗がしっぽ振って興奮してる犬みたいに飛びついてきた。






海斗「岩ちゃんから、聞きましたよ！返事返したんっすね！」


「‥ま、まぁね」


海斗「‥で？そのパーカー着てるってことは？」


「‥‥」


海斗「隆二さんとも、いい感じなんっすね！！」


「‥いい感じ、かは分からないけど」






あの日、健二郎さんから聞いた

隆二さんには大切な人がいるって話。



もし、何かの間違いで。
もし、少しの奇跡が起きて

その大切な人が私になればいいのにって。




そうしたら自信を持って
いい感じだよ、なーんて言えるのに。




パーカーから隆二さんの匂いを感じる度
胸がはち切れそうになって、苦しくなる





海斗「とりあえず、良かったっす！本当、毎日岩ちゃんからすげえ聞かれてて」


「ま、毎日！？」


海斗「Aちゃん元気？とか、悪いことしちゃったなぁとか、ずっと言ってましたよ」


「‥そっか」


海斗「‥でも岩ちゃん、気付いてるみたいっすね」


「‥え？」





海斗「‥登坂さんのこと」






健二郎さんには話したけど
岩田さんにはあれから、話してなかったな

誰よりも早く、広臣とのことを察してた岩田さん



でもどうしてだろう
あの時、岩田さんから広臣の名前が出て来たのは‥






海斗「‥先輩？」


「あ〜ごめんごめん」


海斗「‥」


「‥さぁ仕事仕事！準備しなきゃ！」


海斗「い、いつか！！」


「え？」




海斗「いつかきっと、隆二さんにも登坂さんとのこと。‥隠しててもバレちゃいますよ」


「‥っ、」






同じメンバー同士

いつかは話が回って、隆二さんにも岩田さんにも
広臣のこと、話さないといけなくなる



そんなこと、分かってる



隠すつもりなんてない

ただ、ただ素直に話せないのはきっと‥






＿＿ prrrrr..prrrrr




「‥広臣、」






まだ広臣にも、気持ちが傾いてるからなんだと思う。






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