生意気な後輩。【小川智大】

溢れる感情 ページ23

小川side
「んぅ……小川ぁ……」

「うるさい。早く寝て」


Aさんの色っぽい声に不意にもドキッと心臓がはねた




俺、やっぱAさんのこと好きかもしれない


…………………いや、違う。



















好きなんだ＿＿











あぁ、気づいてしまった。
止まらない。
止められない。
ずっと抑えてた感情
ずっと隠してた感情
ずっと無視してきた感情




「＿＿Aさん」


「なぁに？」



今、俺の好きな人は酔っている。
ましてや、Aさんは酔っているときの記憶はないと、自分で言っていた。



言うなら、今だ＿＿






「俺、Aさんのこと、好きです。」

やっと言った

情けない俺の告白。

返事はいらない、と言おうとしたとき＿＿



「……私もだよ。智大くん」


「……え？」



体が動かなかった。
目の前にいるAさんが、いつもより可愛くみえて＿＿






＿今すぐ俺のものにしたくて


そこからはAさんがぐっすり眠ってしまった。


そこからは俺も覚えてない。






この話は、Aさんには秘密だ。

お知らせ→←ずるい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す