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それから約10分、私なんかよりも正門さんは資料見るスピードが5倍ぐらい早くてちょっとビビっていると
「あ、A!これやない?」
「え?…あぁ!!これです!これ!!良かったー!!」
正門さんは1枚の資料をペラッと私に見せてきた。それに目を通すと、確かに去年の営業成績表で 思わずちょっと眠気が飛ぶ
「良かったなぁ、ほな帰るか」
「はい!ほんっとに良かったぁ…」
私は資料をわかりやすい所に置いておいて、資料保管庫を出る。これで朝早く明日取りに行ってクソ上司に渡せば私の任務は完了だ。本当に助かった
「正門さん、本当にありがとうございました」
会社のエレベーターに二人で乗り込み1階へと向かって降りていく。その際に私は正門さんにお礼を述べると、正門さんはくすぐったそうに笑った
「別に、俺も暇やったし。人助けしてた方が得やろ?」
「そういうもんですかねぇ…」
「そういうもんや」
お互い顔を見合わせて、そのまま笑い合う
クソ上司もいるけど、良い上司もいて本当に良かった。いなかったら恐らくうちはブラックに近い企業になっていたと思った
エレベーターを降りて、会社から出る。外を出て周りを見渡すと定時の時と違って人通りが減っているのを感じる
うっわぁ…やっぱり深夜に近いとこんなもんか
「なぁ」
「はい?」
正門さんの声を反応して後ろを振り向くと、正門さんはあまり視線を合わせずにカバンで塞がっていない片手を首に回していた
「…A」
「えっ?」
突然呼ばれた名前に思わず声がもれる
今、なんて言った?私の名前?普段苗字呼びなのに
「あの、会社ん時は言わんからさ。もし外で会えた時とか…名前で、呼んでええ?」
「別に、構いませんが…」
ホンマ!?と聞き返してきた正門さんは、嬉しそうにガッツポーズをする
あまりそういう子供みたいな面を見せない正門さんの姿に、思わず笑みが零れた
「あ、今笑ったな」
「いや、別に笑ってなんか…」
「顔が笑ってるわ!何がおもろいねん!」
「いやいや、笑ってないですって」
「じゃあ目ぇ見て笑ってませんっていえるか?」
「…さよなら!」
「あ、逃げた!!」
お互いスーツ姿なのに、まるで青春してるみたいな感覚に襲われ なんだがハイになってしまったのは、恐らく深夜テンションだろう
ごっちゃまぜーyasuda,nishikidoー→←優しい上司ーM.yoshinoriー
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うみ(プロフ) - ∞JW関ジュ担さん» お返事遅れてしまって申し訳ありません!丈くんで幼なじみですね、了解しました!!今日か明日までにあげさせて頂きますので、気長に待っていて下さい! (2019年3月22日 12時) (レス) id: 611045b9d7 (このIDを非表示/違反報告)
∞JW関ジュ担 - リクエストいいですか?丈くんの幼なじみみたいです!お手数掛けますがよろしくお願いします! (2019年3月19日 21時) (レス) id: 77871d3cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うみ | 作成日時:2019年1月15日 1時