☆5話 ページ5
「2winkのおふたりは、休日などは一緒に過ごしたりしているんですか?」
「もっちろ〜ん!だよね、ゆうたくんっ!」
「まぁね。やっぱり同じ家に住んでる訳ですし、自ずと一緒に過ごすことが多いですよ」
今日は雑誌インタビューと関東のローカルで放送される番組にゲスト出演する2winkの付き添いできている
ぶっちゃけこれプロデューサーの仕事じゃないだろ、と思わないこともないが。先生曰く、今のうちに業界で顔見知りを作った方がいいとのこと
ごもっともではあるが、ぶっちゃけ高校二年生にして業界に知り合いを作ってこいって何気に凄いこと言ってくるよなうちの先生は…
「Aさんですか?」
「はい?」
打ち合わせ室でインタビューをうけている2winkを見守っていると私のすぐ左にあった扉がゆっくりと開き、声をかけられてもはや癖になっているのか即座に返答する
そこにいたのは 恐らく今日収録する番組のスタッフさん。何が理由かはわからないが、少し息切れをしていて しかも少し汗をかいている姿からして何か急ぎのようなのだろう
「どうかしましたか?」
「実は、先日学院のほうに送らせて頂いた今回の番組の資料、誤ってボツになった方を送ってしまって……」
「…なるほど」
本来なら事前にうちの学院…プロデュース科か、先生達がテレビ局にコンタクトするべきだったのだが
この前のSSでうちは手一杯だったのもあり、資料はこの前学院に送って貰う形になってしまった
送られてきた資料は前のものということは、私が昨日何かあってはいけないと思ってめちゃめちゃ読み込んだ時間が無駄になったということには少しムッとするが、向こうだって悪気がある訳では無いだろう
私はニコッと微笑み、申し訳なさそうにハンカチで汗を拭くスタッフさんに言葉をかける
「いえいえ、大丈夫です。それじゃあ、今回の資料は……」
「それに関して、今から打ち合わせとしてお話させて頂きたいんですが……」
「わかりました。こちらの雑誌インタビューが終わり次第向かわせて頂きます」
ご迷惑お掛けしてすみません、とこんな高校二年生に頭なんて下げたくないだろうに なんだが申し訳ない。いや向こうがまいた種なんだけどさ…
「失礼します」
「失礼しま〜す!」
「失礼します!」
葵くん達と指定された会議室に向かい扉を開けて、中に入り挨拶をすると 中にいた先程の汗をかいていたスタッフさんが資料を読んでいた
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作者名:モモ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kid0019/
作成日時:2020年2月24日 11時