塩彼女と俺

扉 ページ49

YG「はあっ…はっ…今何時…」





スマホをおもむろに取り出して時間を確認すると10:59







YG「ははっ…やるじゃん俺…」








バレないように静かに扉を開ける









RY「SUGAの彼女さん」








どくっと心臓が音を立てる










でもそれ以上に








A「はい？話が見えないんですけど」








Aの本当に知らないけど。っていう態度が頭に残ってしまった











こんな嘘を付かせてしまう俺の事。Aは俺を守ろうと嘘をついているのに俺は勝手に傷ついてる事。










何もかもが情けなくなった












YG「(………とりあえず証拠取っとくか)」









そっとカメラを回した後、今に至る。













YG「まじで何してくれてんだよ」










RY「本当に！この女が悪いの！！…きゃっ！」









Aを包丁の先で指さすこいつに腹が立って軽く突き飛ばす











YG「…あ、わ…」








喉まで出かかった、悪かった。という言葉を飲み込む









こいつはAを殺そうとした








実際Aが了承していたとしても、立派な犯罪だ。








RY「全部全部この女が悪いのよ！！！なんで無条件にユンギの傍に入れるの！！！全部この子の片思いでしょう！？」










YG「はっ…だったらいいんだけど」









YG「生憎。俺の一方通行みたいなもんだからな」









沢山好きだと言っても







"ふーん"






とだけ返って来る







最初こそ俺の一方通行だと不安になったが、最近ではそれが照れ隠しだってことくらいわかる。









傍から見たら俺の一方通行。俺らから見たら両思い。










どこをどうとってもAの片思いなんて存在しないんだよな

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