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#42 ページ5

A視点


さっきまで樋口くんが霊幻さんのことボロクソ言って、私もキレちゃったけど、急な謎質問によって空気が一変した。


「……お前、霊幻のこと好きなの?」

だってよ。

いやなんなんだよ、急に恋バナしようとしてんじゃないよ。


多分樋口くんは恋愛感情で好きか聞いてるみたいだったから、とりあえず私は「知らん」と答えておいた。


本当に知らないもの。まあ知らないというか、分からない?

霊幻さんの性格は知ってるけど、実際に会ったのは今日だし、そんなに急に判断できるわけないじゃない。



「………ハッ、んだそれ。」


いやいやこっちのセリフだわ。意味不明な質問しやがって…。

私は相変わらずスカした顔をする樋口くんに、無意識に眉をひそめる。


『…喧嘩はやめて、もう帰ろうか。』


私はため息混じりの声を出し、ふっと前を向く。


『ていうか、樋口くん家こっちの方なの?』

「ああ、向こうから歩いてきたのは、コンビニ行こうとしてただけだよ。」

『え、じゃあ行かなくていいの?』

「もういいよ、行く気失せた。」


そして私は、隣にいる妙にしょげた顔をした樋口くんを見つめてみた。


端正な横顔に少しの大人っぽさがあって、真っ暗な街に合っている。

すると樋口くんは私の視線に気づき、親指と人差し指でL字のポーズを作って顎にくっつけた。


「なんだよ、俺に見惚れてた?」

『あ、うん。』

「大人の対応すんなよ。」


それに私はハハ、と笑いを溢し、それから微笑みながら真っ黒な空を見上げた。


『…樋口くんってさぁ……。』

「お、おぉ。」


樋口くんは何故か戸惑った顔をして、私を見つめる。



『めちゃくちゃ俺様キャラだよね。』

「は?」


樋口くんはそんな間抜けな声を出して、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。

それから少し黙って、はぁぁーと長いため息をついた。


「何を言われるかと思ったら……。」

『い、いやでもね、君めちゃくちゃキャラ濃ゆいよ?現実でこんなキャラいたら普通に引くからね?』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キリが異常に悪い。

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柏餅 - めっちゃ神すぎます! (11月24日 2時) (レス) id: c21f6abdfc (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴリラ - お久しぶりですー見返してたらまたまたハマりました!口角がブラジルへ飛んで行ったので泳いで取り返してきますー (8月16日 18時) (レス) @page18 id: fa8371b6ca (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - 名無しのゴリラさん» 二度目のコメント……?最高すぎませんか??本当に嬉しいです…!影山兄弟の絡み、もっと増やそうかなぁ!期待に応えられるかは分かりませんが、頑張ります!優しすぎるコメント、ありがとうございました…!! (2023年4月12日 14時) (レス) @page12 id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴリラ - 影山兄弟の絡み最高です!!(吐血)次も楽しみに待ってます!無理だけはしないでくださあぁあい (2023年4月6日 3時) (レス) @page9 id: fa8371b6ca (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - 名無しのゴリラさん» そっそんなこと言われるなんて、思ってもいなかった……。スランプ気味ですが頑張ります!読者様のコメントが心の支えです……。コメントありがとうございました!! (2023年4月2日 0時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっち | 作成日時:2023年3月9日 20時

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