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「赤髪。Aを泣かせやがったら、おれァ許さねェぞ」
「ああ、肝に命じておく」
少ししかない荷物をまとめて甲板に戻ると、白ひげさん達がそんな話をしていた。他の船員達は微妙な顔をしている。
私がシャンクスさんから勧誘された理由がわからないからだろうか。正直、私もよくわからない。
そう思いながら様子を伺っていると、シャンクスが私に気付いた。瞬間、シャンクスさんの表情がぱっと明るくなる。
「A！」
彼に名前を呼ばれるだけで、胸が高鳴る。シャンクスさんを待たせないように、私は急いで駆け寄った。
「お、お待たせしました！」
「はっはっは！ そんなに急がなくとも俺ァ逃げねェよ。忘れもんはねェか？」
「はい、大丈夫です。あとは挨拶を済ませるだけなので」
白ひげさんの前に立ち、深々と頭を下げる。
「白ひげさん、本当にありがとうございました。他の皆さんも、素性の知れない私を今日までこの船に置いてくださり、ありがとうございました」
お礼を言うと、彼等は少し驚いた様子で此方を見ていた。
「グラララララ！ 他人行儀な言い方するんじゃねェよ。お前は俺が認めた家族で、“娘”だ。他の誰が何と言おうと、これだけは譲らねェ」
「……うん。今までありがとね、親父！」
白ひげさんを親父と、初めてそう呼べば、嬉しそうに白い歯を見せて笑ってくれた。
「それじゃあ行くか」
「はい！」
シャンクスさんに返事をして、一歩を踏み出した瞬間、あの子の声が私を呼び止める。
「ま、待ってAちゃん！」
「……なんだ。Aに何か用か」
赤髪さんの少し低い声に、びくりと肩を震わせながら、彼女は必死に言葉を紡ぐ。
「Aちゃんは、私の大切な友達なんです！ Aちゃんを連れて行くなら、私も連れて行ってください！」
女の子一人だと不安でしょうし！ と付け加える彼女に、頭が痛くなった。そうだ、彼女は私を大切な友達だと思っているんだ。私の本当の気持ちなんて、微塵も知らずに。
「悪いがそれはできない」
「な、なんでですか！」
「なんでだと？ 一番Aの近くにいた奴がそれを聞くのか？ 鈍感もここまで来ると、可愛さの
「オイ赤髪！ 言い過ぎだよい！」
マルコさんの注意を気にした様子もなく、彼は私に問う。
「A、此奴も連れて行くか？」
静かに、首を横に振る。
「これがAの答えだ。もう、お前から解放してやれ」
今度こそ私は、彼と共に船を降りた。
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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです！こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました！ (2020年4月9日 11時) (
レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました！何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした！ (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました！またの機会があれば是非よろしくお願いします！ (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ！！！ありがとうございました！また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シオン | 作成日時：2019年4月25日 23時
