推しだけが愛してくれたら。【名探偵コナン スコッチ】____ムムチー様リクエスト ページ39
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私と愛華がトリップした此処____名探偵コナンの世界は、原作よりも前の頃だった。警察学校組が、まだ生きている時代。
それに気がついた彼女の行動は早かった。彼らを救済するために奮闘し、そして、見事に全員を救った。
そう、救ってしまった。つまり、原作を変えてしまったのだ。
僕の恋人はこの国さ____そう言っていた彼が、佐藤刑事と両思いだった彼が、みんな、愛華の虜となった。
何もしなかったわけではない。
原作を変えてしまった後では、何が起こるかわからない。もしかしたら、別の被害者が出てしまうかもしれない。主人公である名探偵の彼にも、その可能性はある。
そう考えた私は彼女を説得し、止めようとした。彼等を救済したい気持ちを押し殺して。
でも____。
「じゃあAちゃんはこのまま、スコッチたちを見捨てろって、そう言いたいの？ 死ぬってわかってて助けないなんて、そんなの私にはできない！」
そう言って、彼女は言葉通り彼らを救った。
スコッチさんたちにとって愛華は恩人で、大袈裟に言えば女神のようなものだろう。
そうなれば、必然的に私は悪者となる。だって私は、原作通りになることを望んだ。つまり、彼らの死を望んだのと同じことになる。
降谷さんたちに冷ややかな視線を送られる中、私はただ、弧を描いている愛華の口元を見ていた。
……私は、何を間違えて、こうなったんだろう。あるべき未来を望むことは、そんなに駄目なことだったのだろうか。
だって、彼らの死があるからこそ生まれた物語があるのに。降谷さんだって、今では愛華を取り合うだけで、それ以外はほとんど何も、赤井さんと衝突していない。本来なら彼は、赤井さんをひどく憎むはずなのに。
この世界では、愛華が救済したヒロインで、私はそれを邪魔した悪役。
彼らは自分が物語の登場人物だなんて、知らない。私の言う【原作】もわからない。
トリップなんて非現実的な話も、愛華がしない限り、信じてくれないだろう。
誰一人として、この世界に私の味方はいない____そう絶望した。それでもこうして生きていられるのは、彼が希望をくれたからだ。
今日も朝食を作っていると、彼に後ろから抱きしめられる。
「おはよう、A」
挨拶をすませると、軽くキスを落とされる。
私を救ってくれたのは、愛華に救われた一人のスコッチさんだった。
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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです！こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました！ (2020年4月9日 11時) (
レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました！何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした！ (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました！またの機会があれば是非よろしくお願いします！ (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ！！！ありがとうございました！また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シオン | 作成日時：2019年4月25日 23時
