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タンポポーrtrtー ページ7

「今週の日曜日空いてる?」



彼から突然掛かってきた電話

舞い上がってしまって、何も考えずに返事をした



『大丈夫だよー』



「じゃあ俺の買い物付き合ってくれない?Aちゃんしか頼れる相手いなくてさー」



私しか頼れる相手がいないという言葉につい口元が緩む



「〇〇駅に十時でいい?」



『良いよ!』



「ありがとう。じゃあね」



彼はそう言って電話を切った

彼から誘ってもらえるのは初めてで、とても喜んでいる自分がいる


付き合ってるわけでもないのに・・・



ーーーーーーーーーーーーーー



「おはよ〜Aちゃん」



待ち合わせ場所に少し遅れて到着すると、先に来ていた彼が手を振っていた



『おはようレトさん。遅れてごめんね』



小走りで駆け寄る



「全然待ってないよ。それよりごめんね。いきなり呼んだりして」



彼は頭を下げた



『ううん。全然大丈夫だよ。むしろ嬉しかったし』



私がそう言うと彼は安心したように息をついた



「そっか良かった。今日はね、服を選んでもらいたいんだ」



『服?それだったらキヨとかに頼めばいいじゃん』



「・・・いやキヨくんじゃなくてAちゃんに頼みたくて」



彼は目を泳がせていた

しかし、私はそんな彼の様子に気づかずにただ頼られたことに喜んでいただけだった



ーーーーーーーーーーーーーー



「今日はここで買い物したいんだけど・・・」



彼が立ち止まったのは男性物の洋服が並ぶ店だった




『どんな服?』



「えっと・・・」



ーーーーーーーーーーーーーー



「今日はありがとうAちゃん」



『いえいえ。それよりなんで私に頼んだの?』



期待を込めて問いかける



「・・・出かけるための服を買いたかったんだ。女の子目線で見てくれるのAちゃんだけだったし」



女の子目線?出かけるため?

もしかして・・・



『そ、そうなんだ・・・』



「それよりさ〜」



彼に聞くことはできなかった

誰と出かけるのって・・・


彼と並んで歩く残り少しの帰り道

一番近いのにその一歩を縮めることはできない


暖かい風が髪をなびかせる

もう春か

道端に黄色の花が力強く咲いていた

その隣の白い綿毛が風にのって飛んでいく


思わせぶりな彼の本音はいつも見えない



タンポポ

【真心の愛】 【愛の神託】 【神託】


綿毛

【別離】 【思わせぶり】

クローバーーuszwー→←バラーTop4ー



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設定タグ:TOP4 , 実況者 , ガレキ牛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:静輝 | 作成日時:2021年7月1日 16時

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