ワスレナグサーky・rtー ページ18
rtrt side
動画のために訪れたキヨくんの家に届いた花束はAちゃんからだった
メッセージカードを破りたい衝動を必死に抑える
キ「は?なんだよ・・・嘘だよな」
ハハハッ・・・
キヨくんの乾いた笑いが部屋に響く
さっきまで詰め寄っていた俺も何も言い出せなかった
あ・・・
急いでスマホを取り出した
キ「レトさん?」
急いで送信した言葉はいつまで経っても既読にはならなかった
キ「無駄だと思うよ。多分ブロックされてる」
スマホを向けたキヨくんの顔は絶望に染まっていた
【この花束は何なんだ?】
【今どこにいる?】
【嘘だよな?】
【なあ返事しろよ】
連投されたメッセージはどれも既読にはなっていなかった
声には出さないが相当なダメージを負っているのだろう
レ「キヨくん、何か心当たりある?」
キ「心当たり?・・・俺はない。レトさんはない?」
レ「俺も・・・ない」
必死に記憶を遡る
沢山迷惑をかけた
沢山困らせたし、怒らせた
でも、それでも彼女は俺たちと居てくれた
キ「俺たちの知らないところでなにかあったのかも」
ソファに座り込んだキヨくんの顔は歪んでいた
レ「・・・そうかもね。Aちゃんは抱え込むタイプだから」
キ「・・・ああ。レトさんこの花なんだか知ってる?」
レ「調べたら?」
キ「今調べて・・・あっ!」
レ「うるさい」
キ「これ・・・」
キヨくんが目の前に突き出したスマホには目の前の花と同じ写真・・・ワスレナグサと書かれていた
彼女は何を思ってこれを送ったんだろう
レ「忘れるわけないじゃん」
ピンポーン
キ「何だ?・・・あ、うっしー、ガッチさん」
キヨくんはインターフォンを見て呟いた
ワスレナグサ
【私を忘れないで】 【真実の友情】
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作者名:静輝 | 作成日時:2021年7月1日 16時