チョコレート工場の新人ちゃん【チャーリーとチョコレート工場】 (ページ34)

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W「はいこれ、君にあげる」

そう言われて渡されたのは、綺麗なピンク色の包紙に巻かれた、丸いお菓子。

W「食べてみて。きっとすごく美味しいから」

私は包み紙を剥がし、茶色のガラス玉のような綺麗な球体を口の中へ放り込んだ。

ふわりと、落ち着いた甘い味が口全体に広がって幸せな気持ちになる。

「わぁ…美味しい。これなんなの？」

W「ほうじ茶っていうお茶とチョコレートがミックスされたキャンディだよ。ねっ？すごくいいでしょ？一個しかないから、チャーリー達には秘密にしてね」

「え、そうなんだ。そんなの私が食べていいの？」

W「うん。だって消費期限切れてるものは誰も食べたくないでしょ？」

「は！？」

私が眉間に皺を寄せると、ウォンカさんはまた笑った。

W「冗談だよ。ウンパルンパから、君がナッツ選別室のリスが脱走しかけたとき追いかけてくれたってことを聞いてね。あの子たちすばしっこいのによくやったよ。そのお礼にと思って」

確かに、最近そんなこともあったな。

「ど、どうも」

なんだ、急に優しくなるじゃん…。

なんか照れ臭くなった私はそろそろ部屋に戻ることにした。

「あ、ありがとう。じゃあ、私もうそろそろ寝るね。おやすみなさい」

W「A。」

ウォンカさんに呼び止められ、私はドアの前で振り返った。

W「明日、話があるからまたこの部屋に来てくれる？」

「うん。わかった。覚えておく」

W「じゃあまた明日。いい夢を見てね」

「おやすみなさい！」

バタン

話ってなんだろう……？

ウォンカさんが話があるって珍しいよね？

私は部屋に戻りながらあれこれと考えた。

まあ、とりあえず明日に備えて今日は寝よう。