チョコレート工場の新人ちゃん【チャーリーとチョコレート工場】 (ページ14)

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ドアを開けると、足元にウンパルンパが1人、私を待っていた。

私はしゃがんで、「ウォンカさんはどこにいるの？」と尋ねると、そのウンパルンパは私のズボンの裾をくいくい引っ張った。どうやら、誘導してくれるらしい。

「案内してくれるんだね。ありがとう」

私はウンパルンパとともに、長い廊下を歩き始めた。

コツコツコツ…と、足音だけが廊下に響く。

廊下には窓があり、外の様子が見えるようになっている。

ここからは…流石に私の家なんて見えないか。

今頃、何してんだろうな。あの2人は…。

一瞬考えそうになり、私はブルブルと頭を振った。

気にしない！気にしない！

なんやかんやするうちに、エレベーターの前までやってきた。

ウンパルンパがボタンを押すと、チーンという音が鳴る。

あ、このエレベーターは普通のなのかな…。

エレベーターに乗り、ウンパルンパが2階行きのボタンを押すと、ドアがゆっくりと閉まり、動き出した。

しばらくしてエレベーターのドアが開き、ウンパルンパが、すぐ目の前にある茶色い木の大きなドアを指差す。

目的地に着いたらしい。

「ここなんだね。案内してくれてありがとう」

ウンパルンパと別れると、私は目の前のドアを両手で開いた。

「わぁ…！」

中は広く、中央にあるシャンデリアが、大きな窓から差し込んでいる朝日に照らされてキラキラと輝いている。部屋全体が明るい。ここが大きなリビングの部屋らしい。

W「あ、来た来た。おはよう。夜は眠れた？」

ウォンカさんはもうとっくに席についている。大きなダイニングテーブルの上には、すでに料理が並んでいて、コックさんの格好をしたウンパルンパ達が辺りをうろうろ歩き回っている。

ウォンカさんは帽子を取っていた。短い前髪も妙に似合っている。

「はい！昨日は本当にありがとうございます。こんなに可愛い洋服まで着させてもらっちゃって…」

W「あぁ、服なら気にしなくていいよ。まだ山ほどあるからね。さあ、そこに座って」

ウォンカさんは今日も元気そうだ。

私はウォンカさんの前の席に座った。

W「飲み物は何がいい？コーヒー？紅茶？それともホットミルク？」

「ホットミルクで」

すると、1人のウンパルンパがホットミルクを運んできてくれた。

「ありがとう。」

W「しっかり朝食は食べてね。今日はたくさん働いてもらうから」

私とウォンカさんは朝食をとりながら話をすすめる。