天才 24 ページ26
「あ、この喫茶店...。」
探偵社の前。Aはカランカランというベルの音と共にAはうずまきに入っていく。ここは、彼女の弟、太宰と再会したところである。
「あら、いらっしゃい。」
店員である女性が彼女を見て、驚いたようにしている。そして、彼女は財布をガサゴソと無造作に取り出し、店員の女性に渡す。
「これで足りると思います。売り払って貰っても構いません。」
といい、ベルと共に去るA。店員はポカンと口を開けていたが、財布の中を見て絶句した。
「嘘...。」
無理はない。その高級ブランドの財布の中身は1万円が何枚もあった。つまり、太宰のつけどころかこれから1年はつけても問題ないだろう。
「それもまた人生...。」
と、何か意味深なことを言ったマスターは珈琲豆をひきはじめたのであった。
*☼*―――――*☼*―――――
「仕事をしろ太宰！」
国木田の叫び声にも聞こえる怒声が響いているのは探偵社である。
「まあまあ国木田君。私はまた新しいじ」
「そんなこと言ってる場合か！」
太宰の呑気な声を切る国木田。太宰が拗ねたことなどまるで気にしていないようだ。そこにバンと開く探偵社のドア。そこにはAがいた。
「大変そうね。」
やれやれとでも言いたいような雰囲気を醸し出しながらツカツカと探偵社の中に入っていき、太宰の席に着く。そして、山積みになっている書類を黙々と片付けていく。仕事の説明など受けずにただひたすらパソコンを弄る。探偵社員はポカンと口を開けている。
「ねえ、馬鹿弟。これ誰が作ったの？」
すると、そんな雰囲気など気にせずに口を開き、ヒラヒラと1枚の書類を示す。
「それは国木田君が作ったはずだけど...不備でもあったの？」
ソファから立ち上がり、フラフラとAの元へ行く太宰。
「いいえ。大したことではないわ。必要なことにか書かれていないからつまらないと思っただけよ。」
探偵社の床に手と膝をつく国木田。
「つまらないものなんて見る気が失せるわ。弟がサボるのも頷ける。とりあえず...」
「なんで勝手に書類を見たの？」
Aの言葉を切り、睨みつけているのは乱歩だ。珍しく目が開かれている。しかし、そんな様子の乱歩を見て、にこりと笑うA。
「重要な書類をこんなところにほっとくほど探偵社は危機感がないと取っていいの？」
いや、にこりと笑ったというよりニヤリと笑ったの方が正しいだろう。その言葉に乱歩は肩を竦め、駄菓子を口の中に入れる。
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華萌(プロフ) - なみさん» ご指摘ありがとうございます！なおさせていただきました！ (2018年5月30日 6時) (
レス) id: e0296fd304 (このIDを非表示/違反報告)
なみ - 天才18で敦君と乱歩さんの会話で敦が厚になっていました。 (2018年5月29日 16時) (レス) id: cb663bc979 (このIDを非表示/違反報告)
華萌(プロフ) - #祭鼓*@harigaya mako*さん» 返事遅くなってすみません！ ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！！ (2018年5月23日 6時) (レス) id: e0296fd304 (このIDを非表示/違反報告)
#祭鼓*@harigaya mako*(プロフ) - いつも、楽しく読ませて頂いております(*^-^*)テスト、頑張ってくださいq(^-^q)応援してます＼(^o^)／ (2018年5月17日 23時) (レス) id: 509492d3f2 (このIDを非表示/違反報告)
華萌(プロフ) - ひなもちさん» 本当ですか！？ありがとうございます！ (2018年5月15日 17時) (レス) id: e0296fd304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華萌 | 作成日時：2018年5月12日 21時
