川西太一[影がのびる] ページ11
今日もあの人は、瀬見さんと楽しそうに話をする
牛島さんにアドバイスをする
天童さんをギャフンと言わせる
大平さんに相談して
山形さんに肉まんを奢ってもらう
「ヤキモチかよ」
白布に鼻で笑われた
失礼な、これを伝えてない分いいだろ
重い男は嫌われるじゃん
「言わなくてもあの人は分かってると思うけど」
「るせーな、Aさんが勘が鋭いのは今に始まったことじゃないっしょ」
「それに振り回されてるのはどこの誰だか」
勘が鋭いあの人には、ひたすら振り回されてる
ひとつ上でバレー部のマネージャーであるAさんは、白鳥沢学園中等部からの内部進学者
だから牛島さんや瀬見さんなんかと仲がいい
「じゃあな、」
でも、俺の彼女
そう、ここから俺が独り占めできる時間
寮生じゃないAさんを俺が送っていく
「たいちっ」
左手に冷たい手が滑り込んできて、指を絡ませる
Aさんはそのまま俺の左腕にぎゅっと抱きついた
「さっきヤキモチ焼いてた?」
こてんと首を傾げ俺を見上げるAさん
ポニーテールの先が揺れて、ふわっと香る
シーブリーズかな
「焦げるくらい焼きましたよ、ヤキモチ
瀬見さんとかと距離近すぎです」
「えへ、ヤキモチやいてくれるかなぁーって期待してたら案の定
でもいいでしょ?
こうやって私の事独り占めしてるんだもん」
こちらに1歩踏んで距離を詰めてくる
さらにどきっとした
「告白されたんですか?」
「誰に?男バレの3年?」
「多分今あんたが思ってる人っす」
「んふふ、ちゃんときっぱりお断りしたよ
私の一番で私が一番の人がいるからって」
諭すように見つめられて思わず目をそらす
「そんなヤキモチやいてて疲れないの?」
立ち寄ったいつもの公園のベンチに座って、少し面白そうに笑った
ブランコの影が長い
いくら日がのびてても部活が終わると日没までほとんど時間がない
「俺を疲れさせてるのはAさんでしょ」
「ふふ、ベッドの上では私の事疲れさせるくせに」
「…日頃の行いですよ
あんな距離近かったら誰だって勘違いするって」
その笑顔で、その声で、その姿で話を聞いてもらえたなら
俺だったらすぐ落ちる
「でも私を独り占めできるのは太一だけだよ?」
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(●?´▽?`●?)さん、リクエストありがとうございました
長編を書いてた故に設定が難しかった…
遅くなってすみませんっ
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習志野 - 木葉さん、北さん、治、五色の誰か描いて頂けませんか!!応援してます!! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 9f867244b8 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 初めまして。大地さんをリクエストしたいです!更新頑張ってください! (2020年4月27日 17時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
(●?´▽?`●?)(プロフ) - リクエスト答えて下さってありがとうございました!!白角さんのお話は言葉選びとか設定が好きで川西くんのお話も最高でした!!これからも更新楽しみにしてます!! (2020年4月16日 6時) (レス) id: 5e85bd0815 (このIDを非表示/違反報告)
白角(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます。スガさんですね!お待ちください... (2020年4月15日 18時) (レス) id: b2271dc12b (このIDを非表示/違反報告)
雪 - リクエストさせていただきます!菅原さんのお話書いてほしいです! (2020年4月15日 17時) (レス) id: 250604a6b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白角 | 作成日時:2020年3月21日 12時