雪は白いが君は死ね【時透無一郎】

8話 あの人も ページ10

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「目撃情報では恐らく上弦の弐は既に花街を離れています。ですが花街を離れる際、他の何かに気を取られていたのか、立ちはだかった階級･甲の鬼殺隊士数人を大技で仕留めたと言います。

血鬼術自体は消えてしまいましたが、現在花街には血鬼術で損傷した建物の爪痕が残っているとの報告が先んじて調査に行った別の隊士からはいっています。

あなた方には二手に分かれて頂き、片方はAさんと共に損傷した建物の調査に向かって頂きます。
もう片方は、山を挟んだ方の花街での情報収集を。

相手が上弦ともなれば、たとえ情報収集や調査といった任務でも最上級の危険が伴います。

そこで柱である時透無一郎様。先日の上弦との戦いから生還した竈門炭治郎様、我妻善逸様、嘴平伊之助様の3人、そして元音柱･宇髄天元様。甲でありながら柱に匹敵する実力を持つ紲条A様、現時点ではこれ以上ない人選です」


「えっ宇髄さんも……？あっ」


黄色頭の少年が声を上げた。慌てて口を抑えているが気持ちはわかる。宇髄様は怪我のせいで前線からはしばらくの間退いていたようだったし、先日の戦いに同行していた少年たちが心配するのは当選だろう。


「彼は別の任務で明日の朝にこちらへ戻ります。
A様の呼吸の性質上、数日の滞在となります故
必要なものを揃えて明日出発して下さい。」

『「御意」』

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