38話 至極不機嫌 ページ41
・
出ていけ、母におかしなことを吹き込むな、鬼などいない。彼からは否定の気配ばかりした。
きっと今まで鬼と遭遇することも無く平和に暮らしてきたのだろう。
『(…………)』
ようするに平和呆けだ、下らない。
甘味処の子息として日頃から台所に立っているのか、私の肩を引き寄せる腕には結構な力が篭っている。
『(……脅しのつもりなんだろうか)』
はらり、と、急に引き寄せられた衝撃で、多めに垂らしておいた前髪が左右に退ける。
ああ、顔を見られてしまう……それに肩、痣になってしまうだろうな、嫌だな。なんて考えながら、この状況を一体どうしたらいいのか迷った。
霞柱様はさっきからずっと黙っているし、月英さんは何故かおろおろしているし、彼は私の肩を掴んで離さない。
「……ん?君、その顔……………っ!!」
刹那、肩を掴む力が弱まった。
だけど変わりに、ギチギチと筋肉が軋むような音がする。どうした、何が起こった?
瞬時に後ろを振り返って、苦痛に身をよじる晴さんの視線の先を辿った。
「ぅ……っ!、ぐ、」
「…………」
一瞬、思考が硬直した。
そこには、何故か至極不機嫌そうな顔をした彼が、自分より一回りも大きい晴さんの腕を掴みあげて立っていたのだ。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
305人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほしいも(*^^*)(プロフ) - 設定めっちゃ自分の好みでした!(笑)更新少しずつでいいので頑張ってください〜!😁 (12月13日 16時) (レス) @page40 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 空桜さん» そう言っていただけて嬉しいです!それに、私以外にも頑張っている方がいらっしゃるのだと思うと少し肩の力が抜ける気がします(´˘`*) 試験頑張ってください。応援しています (2019年9月23日 1時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 待ってますね!私も就職試験あります。お互い頑張りましょう! (2019年9月23日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 何卒さん» ありがとうございます〜〜!気長にお待ちください(´˘`*) (2019年9月22日 21時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
何卒 - めっちゃ気になるところで終わってしまってウズウズしてます。笑 続き楽しみにしています! (2019年9月21日 1時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:向汰 | 作成日時:2019年8月25日 1時