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24話 人の話を聞け ページ25




もう日が沈むまで数刻もなかったため、鬼に遭遇して無駄な戦いをすることになる前に最短で行ける藤の家紋の家へと向かった、私たちを出迎えてくれたのは初老の男性だ。


「これはこれは、鬼狩り様がお2人も……」

『夜分に失礼致します。1晩寝床をお借りしてもよろしいでしょうか?』

「もちろん。さあどうぞ。こんな所までよく来てくださいました」


そう言って私たちを部屋に案内してくれる男性。物腰は柔らかで、口元には穏やかな微笑みをたたえていた。建物にはかなり年季が入っているが、彼の身なりは清潔にされていて厭な臭いひとつしない。

私たちはかなり山の奥深くで刀を交えていたはずなのだが、何故かこの藤の家紋の家はすぐ近くにあった、刃こぼれした刀では鬼相手に心もとなかったのでとても助かったのだけど……


『…………』


それにしても本当に古い家だ、廊下なんて歩く度に床がギシギシと音を立てるし、一体どれくらい前からあるのだろう


「それにしても……いくら鬼狩り様とはいえ、女性が2人でこんな山奥まで…大変でしたでしょう。」

『……え?』


ある部屋の前で足を止めた男性は言った。え、女性?
もしかして彼には女の幽霊の類でも見えているのだろうか。


「今湯浴みと食事の用意を致します。しばらく部屋でお待ちくださいね。無駄に広い部屋ですが、まともに使える部屋はここしかないので…ああ、そうです、他の部屋には絶対に入ってはいけませんよ。私は少し "引き寄せる" 体質でして……」

『承知しました。でもあの、彼は……あ、』


パタム。私の言葉を遮って、襖は無情に閉められた。"引き寄せる" 体質というのもどういう意味なのかはもちろん気になるが、問題はそこでは無い。


鬼が出る夜中。刃こぼれした刀。人の話を聞かない家主。そして他の部屋には何やら「出る」らしい。そんな渦中で女性だと勘違いされている霞柱様と二人きりだとか、まったくもって本当に笑えないのだけど……

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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ほしいも(*^^*)(プロフ) - 設定めっちゃ自分の好みでした!(笑)更新少しずつでいいので頑張ってください〜!😁 (12月13日 16時) (レス) @page40 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 空桜さん» そう言っていただけて嬉しいです!それに、私以外にも頑張っている方がいらっしゃるのだと思うと少し肩の力が抜ける気がします(´˘`*) 試験頑張ってください。応援しています (2019年9月23日 1時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 待ってますね!私も就職試験あります。お互い頑張りましょう! (2019年9月23日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 何卒さん» ありがとうございます〜〜!気長にお待ちください(´˘`*) (2019年9月22日 21時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
何卒 - めっちゃ気になるところで終わってしまってウズウズしてます。笑 続き楽しみにしています! (2019年9月21日 1時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向汰 | 作成日時:2019年8月25日 1時

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