１９ ページ19
予定通りに収録が始まり、何回かリテイクをもらいながら仕事は終わった。
普通に楽しかった。
百さんと千さんの生歌初めて聞くが圧倒的なオーラと溶け合うような歌声にやっぱりアイドルスゴイと思った。
ぼーっと百さんと千さんの後ろ姿を見ていると横から水の入ったペットボトルを渡された。
「先輩、お疲れ様でした！！」
「臣もお疲れ」
それを受け取って一口飲む。
ふと、何気なく千さんの近くにあるセットを見た。
そしてその近くに人影を見る。
灰色のパーカー、帽子をかぶっている。
長身の男、顔はここからだと見えない。
あそこで何やってんだろ。
キャップに蓋をすると不自然にぐらりとそのセットが動いた。
「危ない！！」
誰かの叫び声がした。
それよりも先に俺は千さんを突き飛ばすことに成功。
後ろから突然突き飛ばされた千さんはバランスを崩しながらも相方の百さんに支えられて転ぶことはなかった。
良かった、彼は替えがいないから。
そのことにホッとしていたら、うっかり自分の身を守るのを忘れていた。
「あ！？」
がんっと頭に衝撃。
そのままセットが崩れる方向に倒れて全身打撲。
セットがそのままのしかかるように重みを増して節々に痛みが走る。
意識が遠のいていく。そこまで強い衝撃だったのだろうか。
たぶん、受け身を取れなかったせいだ。
―――――いや。もしかして、薬間違えた？
……笑えない。
「マネージャー救急車呼んでください！！」
……あれ？聞いたことある。
そんなことを思ったが、完全に意識はフェードアウトした。
まあ、替えのきかない人が無事だったからそれで良しとする。
あと、薬飲み間違えてないことを祈る。切実に。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
隣の住人E(プロフ) - 春夏秋冬七夕さん» こんばんは！コメントの返信が遅くなってすみません！！ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました。また、楽しく読んでいただけてとてもうれしいです。それでは失礼します！！ (2017年11月4日 18時) (
レス) id: 6abf6c0f46 (このIDを非表示/違反報告)
春夏秋冬七夕(プロフ) - 楽しく読ませていただきました！あと、24話の天が点になってませんか？間違ってたらすみません… (2017年9月20日 22時) (レス) id: 155d222f9b (このIDを非表示/違反報告)
隣の住人E(プロフ) - イルミルキルアルカルマ君大好きだよ！さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！！今パソコン使えないので、第2部開始は次の平日になると思います。携帯だとうまく出来なくて……。それまで待っていただけると嬉しいです！！ (2016年3月20日 10時) (レス) id: 4f67c8fde2 (このIDを非表示/違反報告)
イルミルキルアルカルマ君大好きだよ！(プロフ) - 面白かったです！第二部、楽しみにしてます！！ (2016年3月20日 9時) (レス) id: ca685d836f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：隣の住人Eさん | 作成日時：2016年3月10日 16時
