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この世のクズはただのクズだ。
かつて天才ともてはやされていても、かつて多くの期待を背負っていたとしても。
クズになればみな同じ。
＊
「あー、えーっと。 お断りします」
「えー」
「いや、えーじゃなくて……てか、配達の途中なんで帰りたいんですけど」
困ったな、と頬をかく。
定職につかず、短期バイトで宅配をしていたら昔の知り合いに会った。
しかも、その人は小鳥遊事務所の社長、小鳥遊 音晴さんであり騙されてまんまと中に入ったが最後、なかなか退出できない。
普通社長って出なくね？あれ、俺がおかしい？
「だいたい、俺よりも講師に向いてる人いますよね？ それ以前に彼らの元々の能力が高いので要らないのでは？」
「うん、だけどどうしてもTRIGGERと比べると精度にかけるというか」
「それを売りにしているわけではないですよね？ 応援したくなるアイドルグループに洗練されたダンスとかカリスマ性は要りません。 多少のキレと揃えることを重点にすればいいと思います。７人だから一人でもずれると目立つんですよね。見るに堪えな……失礼」
「相変わらずダンスのことになると妥協しないよね」
「別に、普通ですよ」
しゃべりすぎた。
そう思って席を立つ。
「すみません、仕事押してるので失礼します」
「もう少し話さないか？ １５年ぶりだし」
「俺は無いです」
席を立つと扉をノックする音がして、女の子が入ってきた。
事務所のタレント？
思わずじっと不躾に見ていると後ろから「紡」と小鳥遊さんが声をかけた。
紡。確か、小鳥遊さんの娘さんの名前だった。
「あ、すみません。 もうお帰りですか？ 社長に言われてお茶菓子を用意したんですが」
顔ばかり見ていたが、次に彼女が持っているお盆に視線を向ける。
二つの湯飲みと緑色のプリン。
「生華堂の抹茶プリン！！」
「え、あ、はい。 良かったらどうぞ？」
「食べていいんですか！？」
声を弾ませてそう聞くと、紡ちゃんが頷いた。
抹茶プリンと講師の話を天秤にかけた。
「職場に電話かけてきます！！」
携帯を持って外に出る。
ちょうど小鳥遊事務所に送ったものが最後だったようで、快くOKしてもらえた。
ちなみに、今日が短期バイト最終日だったので急ぎの予定もない。
つまり、ゆっくりプリン食べられる。
ノックもそこそこに再び戻って、ソファに座る。
「いただきます！！」
「どうぞ」
一口食べると滑らかな舌触りに、ほのかに苦い抹茶の味。
総じてうまい。
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隣の住人E(プロフ) - 春夏秋冬七夕さん» こんばんは！コメントの返信が遅くなってすみません！！ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました。また、楽しく読んでいただけてとてもうれしいです。それでは失礼します！！ (2017年11月4日 18時) (
レス) id: 6abf6c0f46 (このIDを非表示/違反報告)
春夏秋冬七夕(プロフ) - 楽しく読ませていただきました！あと、24話の天が点になってませんか？間違ってたらすみません… (2017年9月20日 22時) (レス) id: 155d222f9b (このIDを非表示/違反報告)
隣の住人E(プロフ) - イルミルキルアルカルマ君大好きだよ！さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！！今パソコン使えないので、第2部開始は次の平日になると思います。携帯だとうまく出来なくて……。それまで待っていただけると嬉しいです！！ (2016年3月20日 10時) (レス) id: 4f67c8fde2 (このIDを非表示/違反報告)
イルミルキルアルカルマ君大好きだよ！(プロフ) - 面白かったです！第二部、楽しみにしてます！！ (2016年3月20日 9時) (レス) id: ca685d836f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：隣の住人Eさん | 作成日時：2016年3月10日 16時
