40話 ページ9
粥を作り終えた俺たちは、彼女の所へと運んでいく。
入ろうとしたが何やら話し込んでいるようだった。
少し躊躇っていたが、空くんが普通に障子を開けて入ったのですごすごと後に続く。
なんだろう。空くんって思った以上に気にしないタイプか？
ちょっと、天火さんに似ているんだが…。
「目覚めた？粥作ったけど食べれる？」
「……」
「……？」
粥の乗ったお盆を置き、じっと彼女を見るが無反応。
大丈夫かな。
「傷、痛む？」
「…いえ…」
「そ？なら良かった。これ、空くんと俺で作ったから食べて」
ちらりと俺から空くんを見て、ゆっくりと粥に視線を落とす。
一向に食べようとしないので、なにか話題でもと考えていると空くんが口を開いた。
「凄い怪我だけどどうしたんだ？」
……空くん、素直なのはいいことだけど、直球過ぎじゃね？
そんな事を思っていた俺はやはりというか、彼女は怪我の理由を話したがらない。
空くんも悪いと思ったのか気まずそうな顔をした。
「悪い…無理に聞くつもり無いから」
まぁ、放っておくのがいいってときもあるからな。
下手な詮索はしないでおこう。
「隠す程のことでもないだろう」
と、思った矢先に白子さんが鋭い声でそう言い放った。
思わず、白子さぁぁぁぁぁぁんっ！？と叫びそうになり慌てて口を閉ざす。
威圧的なその態度に、おいおい怪我人に優しくないですよーそれ。という目で見たが気づいてない。
白子さんに促されたからかはたまた、その態度に怯えたのか彼女はゆっくりと口を開いた。
「嘉神直人に」
カガミナオト？
え？誰？
ちらりと周りを見るが二人はその人物がわかる様子。
お、俺だけのけ者…。
悲しいが俺が下手に口を開くとややこしくなりそうなので今は静かに聞くことにする。
「か、嘉神って囚人の！？」
「脱獄しました。北へ向かっているようです」
「脱獄？」
てことは、天下の獄門所出身つーことですか？
あそこって厳重に、管理されてんじゃ…？
そういえば、と思いだす。
獄門所爆破事件なんてのがあった。
ただ、それを思い出すのは連動してあの人の処刑がついてくる。
ふるふると頭を振ってそれを追い出した。
でっち上げだと思ってたけど本当に起きてたのか。
脱獄するならその時しかないと思うが…。
どうもきな臭い。
空くんの様子からして相当な重要人物だと思う。
そんな奴が脱獄出来るのか？
……考え過ぎか。
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隣の住人Eさん(プロフ) - 紅帆さん» コメントありがとうございます面白い、素敵な作品と言ってくれて本当に嬉しいです(*´∀｀*)番外編、頑張って更新しますので是非見てください！長らくお付き合いありがとうございました！！ (2015年3月3日 6時) (
レス) id: 1f53714272 (このIDを非表示/違反報告)
紅帆 - とても面白かったです(≧▽≦)素敵な作品をありがとうございました！番外編も楽しみにしてます。 (2015年3月3日 2時) (レス) id: 01156b7467 (このIDを非表示/違反報告)
隣の住人Eさん(プロフ) - 浅兎さん» コメントありがとうございます！！完結することが出来て、わたし自身も嬉しい限りです！！体には十分気をつけますね。心配して下さって本当にありがとうございます！！番外編に力を注ぎますのでどうぞ見てください！長らくお付き合いありがとうございました！！ (2015年3月2日 23時) (レス) id: 1f53714272 (このIDを非表示/違反報告)
浅兎(プロフ) - 完結おめでとうございます！！最後まで本当に面白かったです!番外編も楽しみにしてます これからも身体に気をつけ頑張って下さい お疲れ様でした！！ (2015年3月2日 23時) (レス) id: d77a3c3a37 (このIDを非表示/違反報告)
隣の住人Eさん(プロフ) - 吹雪奏来さん» コメントありがとうございます！楽しんで読んでくれたら本当に嬉しい限りです！！早速番外編を今しがた更新しましたのでどうぞ見てってください！！長らくお付き合いありがとうございました！ (2015年3月2日 23時) (レス) id: 1f53714272 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：隣の住人Eさん | 作成日時：2015年1月6日 12時
