今世紀最大の失態 １（隣の住人E） ページ28
「見て！TRIGGERの抽選ライブチケット昨日届いたんだ！！」
楽屋に入ると同時に昨日の興奮を隠しきれずに俺は開口一番そう言った。梓と八尋は、は？というような顔で俺を見る。
俺はチケットフォルダーというものからTRIGGERのチケットを見せびらかした。
もうライブチケットとかファンクラブ入ってていても抽選だからなかなか当たらない！特に人気グループはそうだ。これまでに俺は何回落選したことかっ！奇跡！当たったの奇跡！！
「この日特に俺、いなくても大丈夫な収録ばっかりだから代わりのマネージャー手配した。いつも俺の代理マネージャーになる瀬川な」
俺がアイドルのライブに行くのはよくあることなので後輩マネージャーの瀬川に押し付け……勉強させる機会を与えている。そのたびに泣きながら喜んでくれるので俺ってばマジ後輩思いだなー。
「また瀬川さんを買収したのか」
「人聞きの悪いこと言うなよ。どちらも幸せになれる選択だから」
八尋の言葉を流して静かにチケットをポケットに入れ直す。チケットフォルダーはTRIGGER仕様のやつ。結構気に入っているのでよく使っている。
ふと、何も反応のない梓を見る。そして数歩後ずさった。
「あ、梓？どうした。お土産買ってくるから機嫌直せよ。食べ物か？」
「要らない」
「そ、そう」
むくれてゴロンと畳の上に梓が転がる。靴を履いたままなので片方ずつ俺と八尋が靴を脱がせた。
「何買えば機嫌直ると思う？」
「もので買収しようとするのがよくないんじゃないか」
八尋に痛いところを突かれたので俺はもう黙っておく。梓がいくら不機嫌でもその日にライブに行くのは決定事項なので覆ることはない。
ただこれから収録があるのにそのままでいられたら困るのでやっぱり何か食べ物でも買って来ようと楽屋を後にした。
梓が喜ぶようなもの。今までのリクエストされた食べ物から総合してどのお菓子を買うか模索する。コンビニスイーツも美味しいが今のあいつではそれで機嫌が直るはずがない。少し歩くが有名な菓子店があったはずだと考えてそこで買うことに決めた。
俺がいない間に適当に寝てるだろうと予想してどのくらいにスタジオに入ればいいかを確認するために手帳を出しながら、角を曲がろうとした。
すると前方から人が来ていたようで勢いよくぶつかってしまう。すみませんと謝る前に相手がバランスを崩したのが見え、思わずその手を掴んで引き寄せた。
あぶねぇ！あと少しでケガさせてた！！
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隣の住人E(プロフ) - 來飛さん» コメントの返信が遅くなってしまいすみませんでした！！無事に完結いたしましたのでぜひ拝読よろしくお願いします。 (2016年11月13日 23時) (
レス) id: 6abf6c0f46 (このIDを非表示/違反報告)
來飛 - とても面白かったです！更新頑張ってください！応援しています！ (2016年10月30日 12時) (レス) id: 1f9f56f521 (このIDを非表示/違反報告)
さかこ(プロフ) - 名前無しさん» ありがとうございます！ぼちぼちになりますが頑張ります！！ (2016年8月16日 21時) (レス) id: 83c9e401f7 (このIDを非表示/違反報告)
名前無し - とても面白いです！！ 更新頑張って下さい！ (2016年8月16日 17時) (レス) id: 21dac15c14 (このIDを非表示/違反報告)
そーちゃん - 続きが気になります。頑張ってください。 (2016年7月15日 20時) (レス) id: 42a98c0758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：隣の住人E さかこ x他1人 | 作成日時：2016年5月30日 18時
