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二十九話 ページ30

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「い゛っ・・・」


もう朝・・・?
外が見えないからわからないけど・・・
結局誰も来なかったな・・
すると扉の外から足音が聞こえた


「A、出なさい」


「・・・はい・・・」


痛みに耐え無理やり体を動かす


「今日は休む、と学校に連絡しといたから」


「え・・・?」


「その怪我、不審に思われると私の評価が下がるじゃない」


ああ、そうだよね
一瞬、私を心配して・・・と思ったけど
違うよね・・・


「ゴホッゴホッ」


「やめて!あんたの汚い菌がつくじゃない!!」


「ご、ごめんなさい!!」


お母様は私のことが嫌いなんだよね・・・
改めて感じるとかなりくるな・・・


「チッ、貴方たち!こいつを部屋に連れて行きなさい!」


「かしこまりました、果穂様」


「早く歩きなさいよ」


「すみません・・・」


ドンッと背中を押されよろけるも、倒れないように必死に歩く
痛い・・・
歩くたびに体に激痛がはしる
こんなことになるんだったら帰っとけばよかった
自分の部屋に入り棚から救急箱を出す


「・・・はは、この怪我治るかな・・・」


自分のボロボロになった姿に乾いた笑いがでる
救急箱の中を漁り湿布を出して青くなったところに貼る


「はあ・・・いつまでこれが続くんだろ・・・」


そういえば鈴井さん・・・大丈夫かな・・・
高巻さん、ものすごく心配してたし・・・
何があったんだろ・・・自 殺するほどのことが・・・

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作者名:いそ x他1人 | 作成日時:2022年4月23日 17時

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