願わくば…【進撃の巨人】2

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アニ side





Aに押し倒された時、嫌だなんて言うつもりは本当に無かった。



ただ、いつも私に気を使ってるAも一緒に休めるなら、って思ってベッドに誘った事が、あんなに怒るとは思ってなかった。



私はAが好きで、Aも私が好き……、私は一緒に寝ること全然嫌じゃなかったし、何がいけないのか分からない。



警戒心が足りない……？だって、警戒する必要が無い。



Aは私が自分の気持ちに気付く前からずっとずっと、私の嫌なことはしなかったし、踏み込んだことはしてこなかった。



キスするのも、押し倒されるのも、別に嫌じゃない。




だから、嫌だって言いたくなかった。



いきなりでビックリして、テンパって……それで、咄嗟に出た”待って”と”嫌”って言う言葉。



今まで戦士になるための訓練ばかりで、恋愛なんてすることはなかったし、そういうことにも興味なかった。




知らなかった。



キスした先、訓練兵団で習った軽い保健体育では、ただ単に子の成し方を教えられるだけで、甘いあんな触れ方を教わらなかった。



首筋にキスされるのも、好きな人に下着を見られるのが恥ずかしいのも、キスマークを身体に残されるのも、全部初めて。



Aなら、私が本心で嫌って言ったわけじゃないって分かるはずなのに……



なのに、”待って”って言葉には少しも従わなかったのに、”嫌”って少し零した瞬間、直ぐに離れた。



まるで、そう言ってくれるのを望んでいたかのように。







結局、Aはキッチンで眠ると言って部屋を出ていった。



身体を痛める事なんて分かりきっている筈なのに、私が怖がらないためなんて。



私が、Aの事を怖がるはずがない。








絶対に。









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