願わくば…【進撃の巨人】2

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抱きしめていたアニを一旦離し、アニが巨人化してからの後の話しをした。


死んだと聞いていたと泣くアニの姿は、すごく可愛かった。


俺の為に泣いてくれたんだと思うとすごく嬉しかった。

不謹慎だけど。



ウォールシーナで戦ったあの日からもう3日、4日は経っている。


だからライナーもベルトルトも正体がバレ、ユミルを連れて壁外まで行ってるのだろう。


なんならもうマーレへ連れ帰っていても可笑しくはない。



でもこれを伝えようとすれば、俺が何故それを知っているのかも伝えなくちゃならなくなる。


前世の話をしても信じられないだろうし、この世界が漫画の世界だなんて分からないだろう。

そもそもこの世界に漫画無いし。


どうしたものかと考えていると、アニが俯きながらポツポツと言葉を零し始めた。



「私は…女型の巨人で、マーレから来たの。」



『…うん。』



「この壁の人類を皆殺しにするっていう使命と、始祖の巨人を持ってる人を探す目的でここに来た。」



『…うん。』



「でも、…でも私、アンタを殺したくない。
故郷に帰りたい…。お父さんの元へ帰りたい……。

でも、アンタを見捨てるのは嫌だ…。」



『…そっか。』



嬉しいなぁ…。


アニはこんなに悩んで思い詰めているって言うのに、俺はこんな事を思っている。


最低だな。


でも、ずっと望んできた。


アニの中に俺という存在がいてくれて…嬉しい。


アニはこうやって自分の秘密を打ち明けてくれた。


なら、俺だけ隠してる訳にも行かないだろう。


前世の話は信じられないだろうから、巨人の能力って事にしようかな。


その方が、分かりやすい。



『アニ、教えてくれてありがとう。』


「……っ…ずっと、黙っててごめん。
アンタは…何度も聞こうとしてくれたのに。」


『俺こそごめんね。』


「なんでAが謝るのさ」



『俺も隠し事をしているんだ…。


本当は、俺にも、巨人の力が宿ってる』




「……え？」








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