願わくば…【進撃の巨人】2

安寧の地 ページ25

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Aside






俺の聞き間違いか？



アニからハグされることさえ滅多に無いってのに…。


アニが目が覚めて、また会話出来ていると言う事実でいっぱいいっぱいなのに…。



それなのに……なんだって？私も好き？



アニが……俺を？



何の間違いだよ。



いや、間違いであってもなくても、友達としても好きだと言ってくれた事は無かったのに……。




なんだこれ奇跡か？


いや、天国？



もしやウォール・マリアを目指している途中にやはり巨人に喰われて死んだのだろうか。




「な、にか…言わないの？」





俺がもんもんと考えているともう一度、アニの声が耳元で発せられた。



夢じゃない。


俺の耳から聞こえるアニの声はそう言ってる。気がする。




俺はアニを1度引き離し、目を見て聞いた。



『本当か……？
今の、聞き間違いじゃ……？』



アニの顔は真っ赤で、それでいて泣きそうな潤んだ目をしていた。


すごくえっちだった。




「う、嘘で好きなんて…言う訳無いだろう……」



『……アニ！！』




何度、何度願ってきたか…。


何度アニと想いが通じることを想像してきたか。



それが叶った…？


なんだこれ、なんだこれ……？！


嬉しい、嬉しい以外の言葉で表すことが出来ない。



俺のボキャブラリーが追いついてない。



原作は変わった。ベルトルトでもなく、アルミンでもなく、俺を選んでくれた。


アニは結晶化しなかったし、壁の外へ逃げてくることも出来た。



アニが苦しむ最悪の未来も変えることが出来た……。





凄くすごく感情が昂って、思わずアニにキスをしてしまいそうになった。


だが、寸前で止めた。


前に許可なくして怒られたのを思い出したからだ。



『…アニ、キスしてもいい？』


「そう言うのは聞くもんじゃないだろ、バカ。」



『……あぁ。』




少し照れてるアニも可愛い。


触れた唇も、赤くなる頬も、俺の服を握る少し震えた手も、アニの全てが凄く凄く愛らしい。




願わくば、この幸せがずっと続きますように……。











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