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絵心さんに頼んでタイツやスパッツを支給して貰うよう頼みますね、と独り言のようにボソッとAは呟いた。
それを聞き逃さなかった潔は再度Aの肩をガシッと掴んで切羽詰まったように言った。
潔「いえ、俺達…いや俺のためにもそのままでいてください。
是非」
『ぇ…あ、……はい』
珍しくAが押された。
それほどまでに真に迫っていた。
そう、試合中のように。
そしてその潔の発言に蜂楽と千切はうんうんと首を縦に振る。
國神は呆れた顔をしながら食事をしていた。
蜂楽「それはそうとして、俺のことも名前で呼んで!
廻って!ね!いいでしょ?」
『別に…構いませんよ。廻さん。』
蜂楽「ん〜呼び捨てか君付けが良かったけど!まぁいいや!ありがと!」
千切「俺も、豹馬って呼んで欲しいんだけど…ダメ?」
自分の可愛さを理解している千切は、Aの正面に座っていることを利用して、
Aと目を合わせ、肘を机について手を丸めて顎に持ってくる。
所謂ぶりっ子ポーズ。
それでも様になっているのがお嬢のスゴイところ。
Aもわぁ可愛い…と人並みの女子高校生の感性は持ち合わせていた。
そして首を傾げてダメ?と聞かれたってダメと言えるやつがどこにいるか、否、いない。
『……わかり、ました……豹馬さん。』
さぁ残るは2人、潔選手と國神選手です!
この2人は見事自分の名前を呼んで欲しいと口に出して言えるのでしょうか〜!?
潔「あ、俺も…」
絵心「Aちゃんインカム忘れてるでしょ〜最終チェックあるから20時に来てって言ったじゃん」
『…あ、すみません』
潔「……」
勇気を出した潔のセリフはかき消され、絵心がカップ焼きそばを食べながら食堂のモニターに映る。
Aはハッと壁にかかっている時計を見てからそそくさと食事の終わった食器を片付け始めた。
Aは呆気に取られ取り残されている4人に、おやすみなさい、と言ってからその場を後にした。
潔「っクソが…絵心の野郎…!!」
蜂楽「まぁ、ドンマイ潔!」
國神「そんな命がかかってる訳じゃねぇんだから…」
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五月雨雫(プロフ) - しゅさん» ありがとう!(´▽`)カイザーもそのうち出すからね! (1月8日 13時) (レス) id: 603d70d68d (このIDを非表示/違反報告)
しゅ - カイザーラブっ!!です物凄く素晴らしい作品ですね♡ (1月7日 22時) (レス) @page17 id: 549e30d0c2 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨雫(プロフ) - ユキ?さん» どのアニメだ…?(´・ω・`)? (12月18日 12時) (レス) @page50 id: 603d70d68d (このIDを非表示/違反報告)
ユキ?(プロフ) - ツンデレのデレは最高や……最後のアニメのやつ絶対にあのアニメだろ(笑) (12月18日 0時) (レス) @page23 id: 631da5b6df (このIDを非表示/違反報告)
五月雨雫(プロフ) - レイさん» 分かる.*・゚(*º∀º*).゚・*.デレこそ正義だよね (8月13日 15時) (レス) id: 603d70d68d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:五月雨雫 | 作成日時:2023年4月7日 21時