ちょっと変わったマネージャー【ブルーロック】

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ボールをキープした潔に鰐間兄弟がつき、久遠もディフェンスについてくる。



ボールを奪われ、鰐間計助が抜け、シュートを打った。



ゴールキーパーの伊右衛門送人が意地でゴールを防ぎ、声を上げる。



伊右衛門「1点だ！1点でいい！引き分けでいいんだ！あと1点取って追いつけば引き分けでギリ望みは繋がる！

ゴールは死んでも俺が守る！」





こぼれ球を追いかけた千切をブロックしながら鰐間計助がボールを奪う。


自陣に戻っていくのを千切は追いかけ無かった。












『それで満足？』

















過去を思い出していた千切にはそんな言葉が聞こえた。





顔を上げ声が聞こえたところを見てもそこには誰もいない。


遥か前、選手がごちゃっている所の近くにAは走って追いついて並行しながら試合を見ていた。




この90分間Aは選手と同等以上に走っていた。


すぐにファウルに気付けるように、すぐに怪我などに気付くことが出来るように。



汗を流しながらAは試合のデータを取っていた。












『アディショナルタイム3分です』




Aが声を張り上げた。





それを聞いた選手はより一層集中し始めた。



潔が暴走しかけ、ファウル紛いのカットを受けたボールはタッチラインギリギリで潔に回収される。




潔のいる反対ライン、そこにはもう、熱い滾りを胸に走り出した赤髪の豹がいた。








それに気づいた潔は大きく反対までパスを出した。





誰もいないと思われたそこに、ラインギリギリに駆け上がる千切が、綺麗な髪を靡かせて突っ走っていた。




ファウル覚悟で止めに来る鰐間兄弟を振り切って、一直線にゴールへ。





飛び込んで蹴ったボールはゴールにしっかり吸収されて行った。















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