お兄ちゃんは絶対私が守る。

ギャン泣き ページ43

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真希「えっ…まぁ、良いけど…。」




目の前の光景を信じられず、自分の作りだした幻か、夢か、そう思ったAは真希の目を見て真剣な顔付きでそう言った。


真希も特に深く考えず了承し、そのままA頬を叩く。


バキッとなってはならない音がしてAの身体が2m程吹っ飛び地面に倒れ込む。


受け身も何もとらず、真希の平手打ちを受ければそうなるであろう。



土産に夢中だった京都校の生徒もその音に何事だとこっちを見た。


パンダ「お、おい真希…何してんの」


真希「や、Aが殴れって…」


狗巻「おかか！！」


倒れ込んだAは上半身だけ起こし、叩かれた頬を押さえる。


そしてAの影にポタッポタッと水滴が落ちた。


泣いているのだ。


『いっ…いた、い……夢じゃないな、い……





……っっぅうううわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん…泣』




いきなり大粒の涙を零しながら甲高い声を上げ大声で泣き叫ぶA。


それに周りのみんなはギョッとした。


真希「わ、悪い強くやりすぎた！」


真衣「うるさっなんなの？」


加茂「さっきの様子と大分違うな」






『あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“』




もはや奇声じゃないかってレベルの声を上げながら泣くAに誰も何も出来ない。

五条悟はこうなる事が分かっていたのか爆笑している。




『おぉお“にぃ“ぢゃぁんがいぎでるぅぅぅ…泣』


『うわぁぁぁぁぁん』




起き上がったAはヨタヨタと歩き、悠仁のもとへ行き悠仁の腰にガシッと抱きついたを




『あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“あ“』


悠仁「ご、ごめんなA生きてること黙ってて…な、ほらもうどこも怪我ないから、な、泣きやめって」


『やあ“ぁ“ぁぁぁぁぁだぁ“ぁぁぁ』




首を左右に振り嫌だ嫌だと子供のように駄々をこねるA。

今まで無理をして我慢して明るく振舞っていたのが限界が来たらしい。



年相応の様子を見て、釘崎伏黒はどこかホッとした。








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