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仕方なかった ページ31






けどそんなAの様子を見て、その問いに答えるより先に目がいったAの腕。


もうちぎれてもおかしくない程、僅かに皮膚しか引っ付いていない。


肉も骨も見え、血もダラダラ、Aが歩いてきたであろう道には異常な量の血が落ちている。


僕の六眼に移るAの呪力はほとんど無い。



五条「A、その腕…」
『そんなこと今関係無いじゃない!!!』


聞き迫った様子で僕の話を遮って大声を出すA。

今はアドレナリンが出まくって痛みを感じていないのかもしれない。

いや、感じてもなお本気で悠仁の事の方が大事だと思っているのだろう。


家入「死んだよ虎杖は。」


僕が答えあぐねている間に終始会話を聞いていた硝子が端的に言った。


『……っ…は、…うそ、よ、貴方、が家入さんよね?
反転術式持ってる、て聞いた……
ほんとは、お兄ちゃん無、事なん、でしょっ?』


五条「硝子……」


確かに僕が匿うって言ったし、必要最低限以外伝える内容にするつもりだったけど、Aにとって悠仁は残った唯一の家族で…。


家入「私が解剖した。悪いね、アンタの許可無しに。
連絡が取れなかったから。
それよりそのアンタの腕を先に治した方がいい。
治るかどうか分からないけど。」


僕がオロオロしている間にもズバッと現実を突きつける硝子。

でも確かに、硝子が正しいし腕も早くしないと本当に治らないかもしれない。



…それにしてもA喋らなくなったな…。

そう思ってAの顔を見る。


『……』


Aの顔は絶望したような……いや、諦めた?最早何も感じていないような…かつての親友を思い出させるような、そんな雰囲気と顔をしていた。



『すみませんでした、取り乱しました。』



さっきまでの乱心は何処へ行ったのかと疑うほど流暢に話し始めるA。


五条「いや、僕が任務に行かなかったら良かったんだけど。」



『いえ、呪術師ですし仕方ないですよ。分かってて入ったんです。
そう、仕方なかったんです。仕方なかった……。』


仕方なかったと何度も呟く姿はまるで自分に言い聞かせているようだった。


元々僕が無理やり悠仁を攫おうとした時Aは最後まで反対していたんだし。







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クローバー - 続き、気になってます! (2022年9月10日 20時) (レス) @page34 id: 7d91e777e9 (このIDを非表示/違反報告)
みょん - 超面白いです‼ 話も1話1話面白くて。尊敬します!(o・ω・o)頑張ってください👍  あとオチは伏黒くんが良いです! ですが五月雨雫さんが決めてください! 更新頑張ってください✨ (2022年7月29日 18時) (レス) id: 5858736ed9 (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年3月22日 6時) (レス) @page27 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 五月雨雫さん初めまして、この小説は五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています。 (2022年1月1日 22時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ガラシャ(プロフ) - 面白かったです 更新頑張って下さい! (2021年12月27日 0時) (レス) @page5 id: 195258dcbf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:五月雨雫 | 作成日時:2021年12月26日 20時

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