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トイレを終えたセルはAの待つリビングへ戻ろうとした時、ひとつの部屋に目が止まった。
内開きの扉がやや開いてあり、その部屋から風が吹いているのが分かり、なにかに引かれるようにセルはその部屋へ入っていった。
セル「…書庫……？」
背丈を超えるほど大きな本棚にびっしりと詰まった本たち。
そんな本棚立ちに囲まれるように中央にはひとつの小さなテーブルとふたつの椅子、テーブルの上に置かれた開かれた本があった。
開かれた窓から風が吹き、開いたままの本のページがパラパラとめくられる。
その本はなんの本だろうか、とほんの少しの好奇心を持ちセルはその机へ近づいた。
セル「お菓子、作り方…込められた意味…。」
その本はお菓子作りの順序や材料が丁寧に書かれている本で、お菓子ごとに渡す時のお菓子に込められた意味も乗っていた。
はっ、と思い出しセルはAが作ろうと言ったお菓子のページを探し、その意味を見つけた。
セル「”貴方は特別な人”、”もっと仲良くなりたい”、”親密になりたい”、”永遠の愛”…」
なんだ、それ。
Aがお菓子に込めた意味を見つけると、セルは小さく一言呟いた。
バカバカしい、そんな雰囲気を含んだその声は、顔を見れば全く違う照れ隠しだと分かった。
頬だけでなく耳まで肌を赤くし、好意を全身で受け止め照れているのだ。
そしてセルはまた別のページをペラペラとめくってから本をそっと閉じ、部屋の扉もしっかり閉めて次こそAの待つリビングへ戻った。
『おかえり〜！やっぱり迷ったんでしょ！』
セル「断じて違う！
…その、キャラメルって作れるのか？」
『キャラメル？材料あるから作れるけど…好きなの？』
セル「いや、食べたことないが…。」
『んじゃ一緒に作ろっか』
セル「Aは手を出さないでくれ。僕一人で作るから、横で教えて、ほしい…んだけど。」
『…分かった！』
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キャラメル
”貴方と一緒だと安心する”
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ekakisitemasu(プロフ) - リアルで変な声出ました！この作品めちゃ好きなので更新全裸待機で待ってます！！ (3月3日 4時) (
レス) @page30 id: f86c3e7e4e (このIDを非表示/違反報告)
レオ @スランプ気味(プロフ) - セル・ウォー好きで見始めたんですけど、最高です！セルめっちゃ可愛いし、この作品大好きです！ (3月3日 0時) (レス) @page30 id: 2e9985dbb4 (このIDを非表示/違反報告)
まぬぬ - セルウォー好きなので助かります！感謝！ (2月23日 11時) (レス) @page22 id: 5b6dadf86c (このIDを非表示/違反報告)
acchiyellow5(プロフ) - 続き期待してます！！ (2月19日 1時) (レス) @page17 id: c2b701371f (このIDを非表示/違反報告)
syaze(プロフ) - 夢主の性格、設定全てがぶっ刺さりました好きです 続きを楽しみにしてます〜！ (2月13日 0時) (レス) id: da3377668f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五月雨雫
| 作成日時：2024年2月12日 22時
