Ms.Triple Three (ページ7)

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7.開幕戦(1) ページ7

遂に開幕戦が始まる。
春季キャンプから猛アピールを続けたおかげか、1年目にして7番セカンドでのスタメン出場が決まった。

そのせいなのか、アップをしても柔軟をしても一向に身体が温まるような感じがしない。

門脇「A、緊張してるでしょ。」

いつもご無沙汰してる門脇さん。門脇さんも2番ショートでのスタメン出場、つまり門脇さんとニ遊間を組むことになる。

『はい…めっちゃ緊張してます…』

門脇「珍しいねー！俺も最初はそうだったな〜…まあ、春季キャンプでやった事をそのまま出せばいいと思うよ！」

『そのまま…頑張ってみます！』

門脇「よし！それでこそ小塙Aだ！」

いつものニコニコ笑顔でバシッと背中を叩かれる。これが地味に痛い…
しかし、先程よりも緊張が取れたような気がする。

そう感じながら開幕までの残り数時間を有意義に過ごしていった。

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アナウンス「7番、セカンド小塙」

名前がコールされると、今までで1番の大歓声。しかし、その声が聞こえないくらい集中しており、また緊張もしている。

今は0-0の2回裏、ツーアウト二、三塁。一打出れば先制点となる場面である。

(なんだか、春季キャンプと似たような場面だな…)

なんて思っていれば、一球目を投げてくる。私はここだと思い、思いっきり振った。

ブンッ

バットは空を切った。また、思い切って振ったため、盛大に転けてしまった。
緊張は無くなったものの、焦りがでてた。こんなの打てるわけがない。
変化球を打つなんて夢のまた夢。ストレートを待っても伸びがありすぎてカットするだけでも一苦労。
相手がエースというのもあるだろうが、紅白戦で打てたのが夢見たい。

そんなことを考えていたため、カットもすら出来ず三振で終わってしまった。

阿部監督「まだ、目が慣れてないんだろ？大丈夫だ。切り替えてけ。」

ベンチに戻り、守備の準備をしてると阿部監督に声をかけられ、背中をポンと叩かれる。
そうだ、まだ一打席こんな所でヘコんでる場合じゃない！

自分も顔を一度叩き、再度気合を入れ直して守備位置へと向かっていく。

to be continued