Ms.Triple Three (ページ5)

今日:21 hit、昨日:21 hit、合計:8,939 hit

5.紅白戦(2) ページ5

審判「プレイボール！」

審判の大声が響く。私は今回8番セカンドでスタメン出場となった。

(活躍できるかなー？)

なんて思っていれば、1番の松原さんがセンターフライに倒れる。なんたって、今日の相手は伊織さん。

『松原さんどんまいでーす！次頑張りましょー！！』

松原「あーい！Aちゃんありがとう！」

『いえ！声出すのは得意なので！』

なんて話していると、1回は三者凡退という素晴らしい立ち上がりだった。
まだまだこっからだ。絶対に勝ってやる！

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アナウンス「7回表、8番セカンド、小塙A」

アナウンサーが私の名前をコールしたのを聞き、打席に入る。
投手は一つ前の回で交代して高梨さん。

ここまではヒットとフォアボールで繋いでいる。しかし、得意とする右方向へのホームランが出ていない。
なんとか一本出したいと思っている初球だった。

カキーン！！

『…っしゃ！』

自分でも入るとわかった右方向への特大ホームラン
打った瞬間、嬉しくなり思わず声が出てしまう。

二塁ベースを踏んだあたりで坂本さんと目が合う。

(どうじゃ！凄かったでしょー！)

なんて言う意味を込めて、ドヤ顔とウインクをしてみせた。
そんな顔をみた坂本さんは睨んできた。いやー怖い怖い…

ホームを踏んで仲間とハイタッチをする。とりあえず、一本出て安心したー！さあ、ここから頑張って行くぞ！

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アナウンス「本日の試合はご覧の通り、4-3で赤組の勝利となります。」

アナウンスが球場内に響く。最後は丸さんにツーランを打たれ、サヨナラ負けを喫してしまった。

『うわー…悔しい……』

吉川「でもAちゃん自体は大活躍じゃない？」

『まあ…今回は偶々ですって…』

吉川「偶々でホームラン！？そんな事ないと思うけどなー。」

吉川さんはそう言ってくださっているが、今日の活躍ぶりは新人にしては出来すぎている。
打撃ではヒット、フォアボール2個とホームラン、守備でも好守備を連発。

坂本「やあ、Aちゃん。お疲れ様。」

余韻に浸っていればどこからともなく現れた坂本さん

『お疲れ様です！どうでした！？』

坂本「まあ、良かったんちゃう？新人さんにしては」

『ちょ、なんですかその言い方！』

坂本「ははは！まあ、次回も期待しとくわ」

また、頭を撫でられ去って行く。何なんだあの人は…

紅白戦Fin