4.紅白戦 ページ4
コーチ「今日は紅白戦やるぞー！」
その一言で選手たちがざわつき始める。今日は練習だと聞いていたからだ。
もちろん私も例外ではない。
『紅白戦だって！紅白戦！！めっちゃ楽しみ！』
なんて周りの人たちと飛び跳ねたりしてはしゃいでいれば、コーチから直々にうるさいと注意された。
コーチ「じゃあ、今から赤組の人の名前、読み上げていくからその人たちは着替えてこーい！」
若林さん、畠さん、湯浅さん、山瀬さん、秋広さん、次々に呼ばれていった。
半分くらいのところで一度、コーチが読み上げるのを止めた。
コーチ「……以上が赤組！残った人は白組ー！いいな？じゃあ解散！」
どうやら私は白組らしい。一軍クラスで話したことあるのは……見た感じ門脇さんのみだった。
『門脇さん！頑張りましょうね！』
門脇さんに駆け寄って満面の笑みで話しかければ、門脇さんも笑顔で返事をして別の選手のところへと走っていった。
(いやいや、流石に可愛すぎる！本当に先輩か！？)
岡本「あ、百面相の小塙さん」
『わ！キャプテン！百面相なんてしてません！』
岡本「いやしとったで。なんかあったん？」
『いや、何もないです！というかキャプテン、白組ですか？』
岡本「せやでー。赤組に勝とうな。」
『はい！もちろんです！！』
？？「和真ー、ってその横にいるのはAちゃんやんな！」
ポンと後ろから頭を触られた。馴れ馴れしく話してきたが、この声の持ち主とは話したことが記憶上なかったため、一瞬体が強張った。
『誰ですかって、坂本さん！初めまして！よろしくお願いします！』
坂本「おー、よろしく！俺、赤組やからAちゃんとは違うけどせいぜい頑張りなー！」
頭に置かれた手でクシャリと撫でては、嵐のように去っていった。…てか、
『せいぜいって！絶対猛打賞とってやりますから！！』
ふんす、と気合を再度入れ直し、白組ベンチへ向かう。
絶対に坂本さんの打球を捕って、すごいやつが来たって思わせてやる！！
岡本(小塙さん、やる気入りすぎてるやん…)
to be continued
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作者名：ﾈｺｶﾞﾈｺﾛﾝﾀﾞｰ | 作成日時：2023年12月11日 10時
