Ms.Triple Three (ページ2)

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2.春季キャンプ序章(1) ページ2

ピピピ……ピピピ…

枕元で鳴る時計に手を伸ばし止める。

『うぅ〜…寒っ…』

春と言いつつもまだ寒さが残るこの季節。
寒さに弱い私にとってはこの時期が嫌いだ。

なんて思いつつも、朝食の時間があるため渋々ベットから出て、身なりを整え始める。

髪を高めに結び、黒とオレンジのジャージに身を包んでいく。

化粧は…汗で落ちるからリップとアイラインだけでいっか。
なんで適当に済ませる。個人的に本当に女子か疑うくらいだ。

最後に鏡の前でくるりと一周し、問題がないことを確認しては、満足気に頷く。

今日から春季キャンプ。報道で出ている通り、一軍クラスでスタートを切ることとなった。

『にしても…背番号21ね…』

右腕に入っている『21』という数字に目を向ければ、そっとその数字を撫でる。

若めの番号をいただけるのはとてもありがたいが、その分プレッシャーがあり、シーズンを通して活躍できるか不安である。
でも、選ばれたからには私なりに頑張るしかない！

そう気合を入れて、部屋を出る。もちろんルームキーも忘れずに。

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朝食会場に着くと同じ1軍クラスの浅野さんと門脇さんがご飯を食べてた。

『浅野さん！門脇さん！おはよーございまーす！』

浅野「Aおはよー！」

門脇「おはよう！朝から元気そうだね」

『へへ、今日から春季キャンプなので楽しみなんですよ！』

なんて言いつつ、2人の前にちゃっかりと座る。先輩たちは当たり前かのように受け入れてくれる。
……優しすぎる！

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朝食を終えて2人と別れて、一度部屋に戻る。新しいユニフォームに着替え、練習道具の入ったリュックを持って練習場に向かう。

オコエ「…てことがあってさ、結構まじめに危なかったんだよね」

『あぁ〜、私なったことないんで分からないんですけどなんかご愁傷様です。」

オコエ「ご愁傷様って…やっぱAちゃん面白いわ！」

『あ、ありがとうございます？』

途中でオコエさんと遭遇したため、一緒に行けばあっという間に練習場に到着してしまった。

(時間ってあっという間だな…)

なんて思いつつも、オコエさんと仲良く話しながら球場入りしようとした時だった。

？？「あ、小塙さんだ」

to be continued…