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「ちょっと混んでるな、、。」
今は電車の中。
勝己が寝坊したので、1人出先に学校へ向かっている。
「あの、お姉さんっ！」
するとくいくいっとスカートの裾を引っ張られた。
「ん？どうしたの？？」
目線を下に向けると、小さな女の子がいた。
「あのね、体育祭みましたっ。お姉さん、みんなの怪我を一瞬で治してて、凄かった、、。」
「すいませんね(笑) この子、貴方のファンになっちゃったみたいで(笑)」
そう言って女の子の頭を撫でるお母さん。
(そうだ、、モニターで流れてたんだっけ、、。)
「ありがとう！」
「あ、もしかして治癒の子？」
「うわ〜めっちゃ綺麗、、、。」
「応援してます！」
「頑張れ！」
女の子にお礼を言った瞬間から、周りの色んな人に声をかけられた。
「あ、ありがとうございますっ！頑張りますっ！」
「つ、疲れたぁ、、。」
電車を降りてからも、ちょくちょく声をかけられた。
「おはよぉ〜」
「あ！おはよう！A！」
「なんか疲れてんな(笑)」
「朝から大変で、、(笑)」
「あ！声掛けられたりしたの！？」
「そうなの(笑)」
「Aは余計凄かっただろうな、、。」
「写真とか求められた？」
「あ、そういえばめっちゃ写真撮ったかも、、。」
「「「だよなぁぁぁぁ」」」
「でも凄いよね！テレビでここまで取り上げられてたし！」
「たった一日で一気に注目の的になっちまったなぁ」
「おはよぉ。」
「「「おはようございます！！」」」
「包帯とれたんですね！」
「あぁ、お陰様でな。そんなことより、今日のヒーロー基礎学、ちょっと特別だぞ。」
(((きたっっっっ！！)))
みんなに緊張が走る。
「……コードネーム。ヒーロー名の考案だ。」
「「「「きたぁぁー！！！」」」」
「先日話した、プロヒーローからの指名に関係してくる。そしてこれが集計結果だ。」
黒板に集計結果が映し出された。
やっぱり轟君と勝己がダントツだ。
(私は、、。)
「……2500！？」
あまりの多さに驚いた。
「私そんなに活躍してないと思うんですけど、、。」
「お前は治癒と戦闘力の両方が見込みありだと思われたらしいな。まぁ治癒能力も半端じゃない。そりゃプロも欲しがる訳だ。」
「おい、すげぇな。」
「さすがですわAさん！」
「この結果を踏まえて、指名に関係なくいわゆる職場体験ってのに行ってもらう。」
(職場体験、、。)
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作者名：れもん。 | 作成日時：2020年6月27日 0時
