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桜が舞い散る季節に、癒丘Aは雄英高校へと足を進めていた。
隣をみると、中学の時と変わらず勝己がいる。
「ねぇ、勝己。今日から高校生だよ。」
「んだなぁ。」
「楽しみじゃないの？」
「俺は、ヒーローになる為に行くんだ。あとはお前がいりゃなんでもいい。」
そう言う勝己に思わず、笑みが溢れる。
「そゆとこ好きだよ。」
あんまり言わないことを言ってみた。
「__っ！俺もだよばーか。」
少し照れたように言う勝己を見ながら、これから始まる生活に胸を膨らませていた。
無駄に大きいドアを開けて中に入った。
座席表を見て、席に着く。
既に前の子は来ていた。
「私は、癒丘A。よろしくね。」
「あぁ、俺は飯田天哉だ！よろしくな！」
なんかロボットみたいな動きをしながら飯田くんは挨拶を返してくれた。
すると、飯田くんが立ち上がって歩き出した。
歩いていく方向を見ると、勝己が机に足を乗っけていた。
「おい君！机に足をかけるんじゃない！雄英の先輩方や制作者に、申し訳ないとは思わないのか！」
「あぁ？おもわねぇ。」
(あーあー初日からこれだよ。)
「勝己ー？足下ろしなー。」
面倒なことになる前に声をかける。
「ﾁｯ わーったよ。」
「それでいいんだ。ありがとう癒丘くん！」
「いえいえ〜 なんかあったらいつでも呼んで(笑)」
自分で言うのもなんだが、勝己の扱いは上手だと思う。
出久にもいつも助かる！ってよく言われる。
「あ、おはようAちゃん！」
「おはよ〜出久。」
出久のことを考えていたら、タイミングよく登校してきた。
ふとドアの外を見ると、人が横たわってた。
「え、だれ！？」
思わず声をあげる。
「いや、分からない、、」
「なんだ？このおっさん。」
「ちょ、勝己おっさんはダメでしょ！」
「Aちゃん！なんか喋ってる！」
「え？」
「はい。静かになるまでに8秒かかりましたー。時間は有限。君たちは合理性に欠けるね。」
(せ、先生？すんごい気だるそうだけど、、)
「担任の相澤消太。よろしくね。早速だけど、これ着てグラウンドに出ろ。」
そういってジャージを渡された。
Aは思った。
(この先生すきだ！！！！この気だるい感じがいい！)
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作者名：れもん。 | 作成日時：2020年6月27日 0時
